INDEX

  • 「エアストリーム」ってそもそもどんなトレーラー?
  • 日本の道を走れる新車エアストリームを紹介!
  • エアストリームを中古でお手頃価格で手に入れる!
  • エアストリームを体験してみよう!
  • 購入前に知っておきたい5つのこと。

    アメリカンキャンピングトレーラーの頂点に君臨するエアストリーム。敷地に置いて店をやったり、セカンドハウスとして利用するのもいいけれど、やっぱりクルマでけん引して旅に出たい! 日本でけん引するにはハードルもあるが、そこを乗り越えてこそ、唯一無二のアイデンティティを味わうことが出来るのだ!

    そこで、エアストリームを購入検討する前に、知っておきたいエアストリームと旅に出るための必須事項をお届けしよう。これさえクリアすれば、日本中をルート66気分で旅できるぞ。

    「エアストリーム」ってそもそもどんなトレーラー?

    一番コンパクトなモデルでさえ、重量は1トン超え。わざわざ日本仕様のナローボディに改造しないと登録すらできない。それがエアストリームだ。旧きよきアメリカ車のスケール感を味わうには、けん引免許が必要だったりしてそれなりにハードルは高い。そのせいなのか、愛好家の中にも「引っ張らず」に「定置して」使う人も少なくない。

    創業者のワーリー・バイアム氏が、エアストリームを初めて生産したのは第二次世界大戦前の1931年。当時の技術で、より軽く空気抵抗の少ない形を目指した彼は、デザイナーにホーレー・ボウラスを起用。ボウラスは、かのリンドバーグが世界初の大西洋横断飛行を成功させた機体の設計者なのだ。

    走るために生まれたエアストリーム。そのスピリッツは90年近く経った今も変わらない。さあ、ヒッチをつないで旅に出よう!

    日本の道を走れる新車エアストリームを紹介!

    デザインもサイズもバリエーション豊富な、今どきのエアストリーム。どのモデルも独自のスタイルアイコンを継承しながら、少しずつ特徴が違うので愛車選びの参考にしよう。

1.【SPORT 16F“BANBI”】コンパクトだけど4人も泊まれるスゴイやつ。

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

現在販売されている中では最小モデルだが、小粒でも中身はフル装備。ファミリーユースにはやや小さいが、カップルなら十分な広さとスペック。ちょっと寸詰まりのフォルムもキュートだ。取り回しもしやすいので、初心者にもぴったり。718万円
 

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誰が見ても一目でエアストリームだとわかるフォルムは、16Ftのコンパクト タイプでも健在。常設ベッドもしっかりダブルサイズを確保しているので、 室内は意外なほど広々としていて、一日中室内にいても快適だ(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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大人ふたりが十分にくつろげるラウンジ。展開すればここもベッドになる(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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電子レンジ、コンロ、 冷蔵庫、シンク。キ ッチン周りの装備も万全(画像=FUNQ/Lightningより引用)

2.【SPORT 22】ファミリーユースを考えるならコレ。

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

ファミリーユースも可能な4人就寝モデル。小型で取り回しもしやすいが、車両総重量は1.5t超。ヒッチとヘッド車へのの垂直荷重も150㎏以上と、タフなヘッド車が必要。1034万1500円
 

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内装はホワイト系で統一された、クールな印象。実際、室内がより広く、 開放的で車内滞在も快適だ(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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ウエイトディストリビューションヒッチが前提のアメリカ式連結部(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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広々としたバス・ト イレ・シャワール ーム。長期旅行もストレスフリーだ!(画像=FUNQ/Lightningより引用)

3.【INTERNATIONAL EUROPEAN 534】ヨーロッパ仕様のファミリータイプ。

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

外観はエアストリームだが、シャシーや装備はヨーロッパスタイルを採用した4人就寝のファミリータイプ。ヒッチの垂直荷重が小さく、乗用車でも問題なくけん引できる。1280万円
 

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トレーラー前方から、後方の常設ベ ッドをみた様子。抑えた色調と木目のアクセントが洗練された印象に(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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スタビライジングカプラー を採用しているヨーロッパ式の連結部(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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オレンジのアクセントカラーが印象 的な、モダンなインテリアはさすがヨーロッパ仕様(画像=FUNQ/Lightningより引用)

4.【FLYING CLOUD 25F】豪華ホテル並みの装備が充実。

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

全長7m超の大型モデルが、このFlying Cloud 25F。広々としたラウンジに常設のダブルベッドまで備えている。それぞれ独立したシャワールームとトイレもあって、まさに走る1LDK。就寝定員は4人だが、大人4人でもゆったりの贅沢空間だ。2軸を採用し、高速道路での走行安定性も抜群。1430万円
 

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仲間とゆったりくつろげるラウンジはクラブのVIPルームのよう。大きな窓から差し込む日はアルミの内装と相まって明るさ倍増(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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天井には、ルーフベントファン、天窓、そしてルーフエアコンと快適性を保つには欠かせないアイテムが揃う。ビルドインされた照明はLEDの省エネ仕様(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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キッチン周りは収納も充実。これほどのスペックなら、まさに 「持ち歩ける我が家」といえそう。内外のアルミパネルの間にはたっぷりと断熱材が組み込まれ、暑さ寒さをシャットアウト!(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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冷蔵庫は170ℓの大容量2ドア。 テレビももちろんついている。どこへ出かけても、家と変わらない生活ができる(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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サイドオーニングは日差しや雨を防いでくれる、快適なキャンプには不可欠なアイテム。これだけ大きな車ともなると、オーニングにもちょっとした迫力がある(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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見た目は相変わらずレトロながら、さりげなく灯火類はLED化されるなど、 たゆまなくアップデートは続いている。旧いスタイルに最新技術が盛り込まれているのに驚かされる(画像=FUNQ/Lightningより引用)

新車のエアストリームを購入できるのは……

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

エアストリームを扱い続けて20年以上。新車中古車の販売はもちろん、メンテナンス全般に至るまで、ベテランスタッフが対応してくれるので安心だ。

【DATA】
AIRSTREAM JAPAN
埼玉県新座市大和田4-15-2
TEL048-481-6462
営業/10:00~18:00
休み/水曜、第二木曜

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

エアストリームを中古でお手頃価格で手に入れる!

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

エアストリームは、’70年代までの年代別車両を“ヴィンテージ”と呼び、中古車の枠を超え、そのレトロなデザインと耐久性は時を経て評価されている。もちろん新車に比べればお手頃価格で手に入る。そんなヴィンテージエアストリームを展示するのが千葉県にある「エアストリームカフェ」だ。
 

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オリジナル状態をキレイにキープするレアな車両も(画像=FUNQ/Lightningより引用)

敷地内には1936~’70年代までの各年代を代表するモデルが一同に並ぶという世界でも類を見ない「エアストリームカフェ」。代表の岡本博志さんは元々、ヴィンテージエアストリームのコアファンだけにその知識は相当なもの。実際にこちらで見て相談しながら、自分のスタイルに合った車両を見つけてほしい。

【DATA】
AISTREAM CAFE
千葉県大網白里市
info@airstreamcafe.jp www.airstreamcafe.jp
※アポイント制。メールにて問い合わせを

エアストリームを体験してみよう!

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

大きな買い物だからこそ、実際に一晩エアストリームで過ごしてみたいと思う人もいるだろう。そこでおすすめしたいのが、山梨県山中湖畔にトレーラーハウスを使った宿泊施設「エルコリーナ(el colina Lake Ymanaka RV Resort)」だ。

2016年8月末から1年間限定で、東名高速上り線の足柄サービスエリアにオープンしていたグランピング施設で、2019年7月に山中湖畔に新たな“トレーラー村”としてグランドオープンした。手掛けているのは、埼玉県三郷市に本拠を置くトレーラービレッジ。エアストリームやキャンピングトレーラー、トレーラーハウスに関するあらゆることを請け負う、トレーラーのスペシャリストである。
 

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エアストリームの脇に置かれた1952年に作られたD-18S。後に日本航空で使われ、 その後は沖縄航空に渡り、離島間を飛ぶ旅客機として活躍した機体だそう(画像=FUNQ/Lightningより引用)

富士山を間近に望む湖畔のプライベートビーチ沿いに、ヴィンテージのエアストリームやトレーラーハウスを配した、他に類を見ないこのリゾート施設。特に目を引くのが、1950年代製のヴィンテージ飛行機までも宿泊棟として利用していること。
 

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上の飛行機ビーチクラフトD-18Sとセットで用意される宿泊棟が、このヴィンテージの31フィートのエアストリーム。こちらにも当然ベッドが用意されているため、どちらで寝るからあなた次第!(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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このエアストリーム内のリビングはこんな感じ。あえて住宅っぽくせず、アウトドアギアを使ってよりグランピング感を強調した空間になっている。ちなみに全棟2食付きプランのみで、夜は地元食材の豪華なBBQをそれぞれで楽しむことができる(画像=FUNQ/Lightningより引用)

このぶっ飛んだ遊び心こそこの施設の真髄であり、トレーラービレッジがこれまでのノウハウを注ぎ込んだ、宿泊だけでなく食事から遊びまで、あらゆる“非日常”を存分に楽しめるリゾート施設といえるだろう。シーズンオフには大幅なリニューアルを行い、2020年5月末に営業を再開したばかりだ。
 

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もちろんエアストリーム以外にもキャンピングトレーラーが置かれ、宿泊可能。こちらは日本ではほとんど見かけない、インディアナ州に本拠を置くリバーサイド社のレトロ・トレーラー。’60年代のスタイルを復刻した現行車で、 外装デザインもカラーリングも当時を再現したもの(画像=FUNQ/Lightningより引用)
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内装もレトロポップで洒落ている(画像=FUNQ/Lightningより引用)

【問い合わせ】
エルコリーナ レイク ヤマナカ RV リゾート
山梨県南都留郡山中湖村平野479-107
TEL050-1072-0230
http://el-colina.jp

購入前に知っておきたい5つのこと。

さて、エアストリームの購入を検討すると気になるのが「けん引ってどうやるの?」「資格はいる?」「日本で走れるの?」などなど。そこで主だった疑問にお答えしよう。

1.けん引するには免許は必要?

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大型モデルで使われるウェイトディストリビューティングヒッチ。ヘッド 車のリヤが沈み込まないようバネが仕組まれていて、重量を分散、走 行安定性が向上する(画像=FUNQ/Lightningより引用)

免許の要・不要はトレーラーの重量次第! 車検証に記載された車両総重量が750㎏以下ならけん引免許は必要ない。だが、エアストリームの場合はどのモデルも750㎏を超えるためけん引免許が必要だ。

2.日本で引っ張れるトレーラーの条件って?

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

トレーラーのサイズに制限アリ。トレーラーも自動車なので、ナンバーを取得しなければならない。日本で登録できるのは全長12m以下全幅2.5m以下全高3.8m以下のトレーラー。現在、アメリカで販売されているエアストリームは全幅が2.5mを超えているので登録できないが、エアストリームジャパンで販売されているのは日本向けのナローボディ仕様なので問題ナシ!

3.どんなクルマで引っ張ればいいの?

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

「ヘッド車込み」でスタイルを追及するなら断然、アメリカ車が◎。16ft. や19ft. の小型モデルなら、2000㏄程度の乗用車でも十分だが、重量が2tを超える大型モデルなら、3000㏄以上は欲しいところ。パワーも重量もあるSUVなど、頑丈なクルマがお勧めだ。特に冬場、スキーやスノボに行く人なら、理想は四駆だろう。

4.そもそもどうやってけん引するの?

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大型モデルで使われるウェイトディストリビューティングヒッチ。ヘッド 車のリヤが沈み込まないようバネが仕組まれていて、重量を分散、走 行安定性が向上する(画像=FUNQ/Lightningより引用)

けん引するクルマ(ヘッド車)にヒッチメンバーを取り付ければOK! トレーラーとヘッド車を連結する器具がヒッチメンバー。ヒッチメンバーはヘッド車の車種ごとに違うので、要注意だ。ヒッチメンバーを車体後部に取り付け、ウインカーやブレーキランプなどを連動させるコネクターに配線をすればOK。ETC車載器を「けん引装置あり」でセットアップするのも忘れずに!
 

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ヒッチメンバーの一例。アメリカンSUVなどでは、標準装備の場合もある。トレーラー文化が成熟している欧米では、最低でもオプション設定されている(画像=FUNQ/Lightningより引用)

5.水道やガス、電気はどうしたらいいの?

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

装備はバッチリ揃ってます! 冷暖房に照明、キッチン、シャワー、トイレなど、生活するために必要な設備は装備されている。ヘッド車との連結部分にあるボックスは、プロパンガスの収納コンテナ。ボディ脇には、車外シャワー、水道タンクへの給水口、排水タンクからの排水口が。室内にはコンセントのほか、各種タンク(清水、汚水)の残量モニターも付く。
 

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(画像=FUNQ/Lightningより引用)

アメリカンでレトロなデザインに心惹かれるエアストリーム。新車で買うか、中古車で買うか、まずは一度実物に触れてみてほしい。手で触れ、その空間で眠ればきっとあなたはもう後戻りできないはずだ。エアストリームを愛車でけん引して、まだ見ぬ日本を探す旅に出かけてみてはいかがでしょうか?

(出典/「Lightning 2017年7月号 Vol.279」「Lightning 2020年3月号 Vol.311」)

CREDIT : Text/T.Watanabe 渡部竜生 /T.Miura 三浦正行 Photo/K.Okuzumi 奥隅圭之 K.Hayashi 林和也

Lightning / 編集者
ランボルギーニ三浦

全国的に名を轟かせていた札幌の老舗ヴィンテージショップに就職。29歳で上京。Lightning編集部、兄弟誌・2nd編集部で編集長を務めた後、現在は、Lightningに。ヴィンテージ、古着の知識はその道のプロに匹敵。ランボルギーニ三浦の由来は、もちろんあの名車

提供元・FUNQ/Lightning

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