ゴルフウェアを始める小売業やアパレルメーカーが増えている。最近既報したニュースでは、「しまむら」と「ワークマン」。しまむらは「ウームゴルフ(UUUM GOLF)」と「HKワークロンドングリーン(HK WORKS LONDON Green)の2ブランド。前者は人気ユーチューブチャンネル(UUUM GOLF)とのコラボブランドだ。1419円のポロシャツとロングパンツ(1969円)だ。「ゴルフじゃなくてゲートポールじゃないのか?」なんていうヘラズ口が聞こえて来そうではある。
十分なマーケット調査をした結果なのだろうが「ファッションセンターしまむら」でポロシャツとパンツを買ってゴルフをするアマチュアゴルファーというのがいるのだろうか。ゴルフというのは、やはりある程度スノッブな連中が、自分の道具だとかウェアを見せびらかし合いながらプレーするものだったと記憶するが、「これ『しまむら』で買ったのよ」なんて会話はちょっと想像しづらい。ポロシャツのロゴマークはもちろん「UUUM GOLF」。さすがに「しまむら」のあの赤いロゴは使えなかったということだろう。ちょっと不思議なのは、もうひとつのブランド「HKワークロンドングリーン(しまむらオリジナルブランドHK WORKS LONDONのゴルフ仕様)のハーフジップTシャツも「ウームゴルフ」と同じ1410円で販売されることだ。このハーフジップの分だけこちらは高目の販売価格にすべきだと思うのだが、そういう細かいことはどうでもいいのだろう。
「しまむら」に限らず「ザラ(ZARA)」「H&M」「ユニクロ(UNIQLO)」もTシャツやポロシャツにブランドロゴを入れるということはどうも御法度のようである。「ユニクロ」は、ショッピングバッグにもロゴをプリントすることはなかったのだが、10年前ぐらい前からショッピングバッグには「ユニクロ」「UNIQLO」の赤ロゴを用いるようになっている。
今回のしまむらのポロシャツはある意味では、ゴルフウェアというよりも、コラボ企画あるいはライセンス企画と考えた方がいいのではないだろうか。さっぱり収入の増えない日本のアマチュアゴルファーは、従来のスノッブな思考を捨ててゴルフでもただただ安いウェアを求めるようになったということなのだろうか。なんとも笑えない事態である。
しまむらに比較すると、同社のゴルフ好きの開発者が実に4年かけて開発したというワークマンのゴルフウェアは、かなり考えられているし、機能性も十分だ。「MOVE ACTIVE STRECH 半袖ポロシャツ」は、左肩部分に、ティーなどの小物が入れられる斜めポケット付き。ストレッチ素材のため、スイング時の肩の動きを妨げないという。価格はなんと980円だ!!!このしまむらVSワークマン対決はワークマンの本気度に軍配を上げておこう。
「ワークマンプラス」「#ワークマン女子」「ワークマンゴルフ」と次々にホームランを打ち続けているワークマンの次なるターゲットは何だろうか。
文・三浦彰/提供元・SEVENTIE TWO
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