サバ缶の郷土料理

このように、庶民的な食材として長らく人気を博しているサバ缶。長野県や新潟県の内陸部には、このサバ缶を使って作る、初夏にピッタリの「郷土料理」が存在します。

それは「サバタケ汁」。名前の通り、たけのことサバ缶を具に使った味噌汁で、たけのこの香りとサバの青魚の風味が非常によくマッチしています。

「サバ缶」のブームが継続中 郷土料理の「サバタケ汁」とは?
(画像=「サバ缶」のブームが継続中 郷土料理の「サバタケ汁」とは?サバタケ汁(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

当地では、初夏に発生する「ネマガリタケ」という天然のたけのこがあるのですが、サバタケ汁にはこれを用いるのが一般的。初夏の味として馴染み深い存在なのです。

サバタケ汁が愛されるのは、海の魚がなかなか手に入らない山間部。サバ缶はその携帯性から、海から遠い土地にも海の風味をもたらす食材として尊ばれたのでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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