オーダービジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)」が、オーダーメイドのパンツをより長く愛用するために、耐久性を高めることを目指して、内腿部分の破れや擦れを軽減する「股擦れ軽減加工」を開発。カスタマイズのオプションとして選択することが可能になった。
パンツの耐久性を高めて、さらに長く愛用できるための工夫
FABRIC TOKYOが今年4月からスタートした、アパレル業界から持続可能な社会の実現を目指すためのチャレンジが「サステナブルアップデート」。第1弾の「梱包」、第2弾の「ボタン」に続く第3弾は「パンツ」に着目してアップデートを行った。
パンツの内腿部分は、着用中にダメージを受けやすく、擦れや破れが発生しやすい部分で、股部分の生地が裂けて穿けなくなったり、生地が薄くなって修復できなくなるなど、スーツやセットアップの弱点でもあった。
FABRIC TOKYOでは、利用者から「とても気に入っている自分だけのオーダーアイテムだからこそ、もっと長く愛用したい」という声も多く、パンツの耐久性を高め、1着をさらに長く愛用できることがサステナビリティの実現に貢献できると、内股のダメージを軽減する加工の開発に着手。
リクエストがあった利用者をモニターとして、内腿のダメージを軽減する加工を施した試作品を着用してもらいながら開発を進め、「股擦れ軽減加工」をカスタマイズオプションに追加することが決定した。
モニターを担当した利用者からは、「スーツは、鎧(よろい)、スイッチをONにするものという感覚です。私のビジネスになくてはならないものです。良いものを長く、着心地よく使えるのがいいですね」という反響も届いているという。
アパレル業界が抱えている環境負荷問題を解決するために ファッションの短サイクル化や低価格化(*)により、アパレル産業の環境負荷は世界第2位と言われており、業界全体で取り組まなければいけない課題は多岐にわたる。そのような状況の中で、「一人ひとりの体型や好み、ライフスタイルに合った服を、受注した分だけ作る」オーダーメイドという手法は、大量生産に歯止めをかけることができる一つの手段で、サステナブルな賢明な選択といえる。
FABRIC TOKYOでは、購入した後もずっと快適に、長く愛用するために、クリエイティブな発想でのアップデートを行うことで、アパレル業界が抱えている供給過多や大量廃棄などの課題解決に貢献し、持続可能な社会の実現に向けてさらにチャレンジしていく。
ファッション業界ではリサイクル素材などサステナブルな視点からの開発・提案がメインストリームになっているが、私たち一人ひとりができることは、「安易に捨てずに長く着用すること」。特に自分の体型にフィットしたオーダーアイテムは、より愛着を感じるものだけに、FABRIC TOKYOの「サステナブルアップデート」を有効に活用したい。
(MK)
提供元・IGNITE
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