アンティークはもちろん、本格時計が復権した1990年代以降もメンズウオッチのサイズは40㎜前後が主流であったが、90年代後半に“デカ厚”という新たなジャンルが登場したことでデザインコードに変革が起きた。一般的なモデルでも42㎜前後のサイズが主流となっていったのだ。
この大型化の傾向は2000年代以降も継続していたが、ユーザーの年齢上昇による需要の変化、マンネリ化した大型デザインへの反動、復刻時計ブームの影響など、様々な要因が重なったことで、この数年ほどの間に近年になって小型化の傾向が確認できるようになった。
あまり小さすぎるとレディースモデルになってしまうので注意が必要だが、最も小振りなもので34~36㎜、中間の36~38㎜、スタンダードな時計よりもやや小さい感覚でつけられる38~40㎜というのが、大まかなカテゴリーといえる。大きめの時計に慣れている人からすると小さすぎる印象を持つかもしれないが、改めて腕に着けてみると、手首にしっくりと納まるジャストなサイズ感、その着け心地の良さを再確認できるはずだ。
今回は、ラインナップを増やしている40㎜以下のメンズウオッチに注目し、編集部がおすすめの3モデルを紹介していく。
【40mm以下の本格時計01】
FORTIS(フォルティス)
フリーガー F-39ミッドナイトブルー
12時位置のシンクロライン、スーパールミノバX1を採用したアプライドインデックス“ブリックストラック”など、機能的な意匠が目を引くフリーガーシリーズの新機軸。両方向回転ベゼルを使用することで第2時間帯も表示可能だ。
■Ref.F422.0011。リサイクルSS(39mm径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.UW30)。22万円
【問い合わせ先】
ホッタ
TEL.03-5148-2174
【40mm以下の本格時計02】
SINN(ジン)
565シリーズ
ベーシックな556をベースに、宝石の色からインスピレーションを得たデザインを採用した2022年の新作モデル。写真のカーネリアンレッドのほか全4色で展開されている。直径38.5mmと手首の内側に納まりつつ、ほどよく存在感を主張するサイズ感も魅力となっている。
■Ref.556.CR。SS(38.5mm径)。20気圧防水。自動巻き(Cal.SW200-1)。世界限定400本。27万5000円
【問い合わせ先】
ホッタ
TEL.03-5458-3076