ダフ屋横行で批判も
中国市場でのマーケティングとして、ケンタッキーは様々なコラボ企画を頻繁に打ち出してきた。ポケモンだけでなくドラえもんやハローキティ、さらに原神といった現地の人気ゲームともコラボしてきた。
今回打ち出されたコダックのおもちゃは、熱狂的なブームを巻き起こすことに成功した。
しかし、その一方で問題も起きていた。
コダックに注目が集まってから間もなくして、ネットでは付属品である同おもちゃをキッズセットの数倍の値段で転売する人々が現れ始めた。
人気が上昇するとともにこうした転売も加熱していき、なんと日本のメルカリでも中国からの輸入ということで1万円以上の値段で売る者が現れた。
また、あるネットユーザーの書き込みによりケンタッキーの従業員が直接転売している疑いが生まれ、不満と批判の矛先は同社にも向けられた。
さらに、コダックが当たるまで代わりにキッズセットを食べる食事代行サービスもちらほら見かけるようになった。
こうした問題は今回が初めてではない。
ケンタッキーは以前、中国フィギュア大手の「POP MART」とコラボしたことがある。限定版フィギュアのブラインドボックス(中国版ガチャ)がついたコラボセットは大きな人気を博していた。
しかし、同時に高額な転売と食事代行サービスも横行した。また、セットを大量に購入し、フィギュアだけを残して食べ物を捨てる食品ロスまで起きてしまった。
そのため、同社は消費者だけでなく中国消費者協会からも大きな批判を受けていた。
今回の騒動にケンタッキーは「値段を釣り上げた転売を決して支持しない」「そういった個人行為は弊社と無関係」「従業員による投機目的の勝手な転売は決して認めない」といち早く反応し、リスク回避に注意を払った。
まだまだ続くコダックブーム
SNSアプリや転売アプリなどを見てみると、依然としてコダックを転売しているユーザーとそれを求めるユーザーの姿がいた。
コダックがブームとなったことで、ほかの関連おもちゃや商標登録にまで注目が集まっていた。
また、同おもちゃから鳴る音楽とダンスの拡散力は凄まじく、すでにいくつものネタ動画が現れ始めている。
このブームがいつまで続くのか、今後どのような変化が起きるのか、そして、コダックというキャラクターの人気はブーム終了後どうなるのか引き続き注目していきたい。
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