ベースボール・マガジン社が発行するボクシング専門誌の「ボクシング・マガジン」が、休刊する方針であることが明らかになった。1956年に創刊した「ボクシング・マガジン」は、日本でもっとも古いボクシングの専門誌だ。「ボクシング・マガジン」の創刊号は、東洋フライ級チャンピオン(当時)の三迫仁志と65戦54勝(33KO)10敗の大記録を持つ金子繁治が表紙を飾った。その後、ボクシング人気を牽引し、多くのボクシングファンに支持されてきたが、出版不況の影響で同社の経営状況の悪化にともない休刊することになった。ボクシング関係者からも休刊を惜しむ声があがっており、WBC&WBA世界ミニマム級の元王者で大橋ボクシングジムの大橋秀行会長は自身のインスタグラムで、「物凄いショックです。生まれた時から親しい親以上の人が余命宣告を受けた気持ちです」との思いを、現役時代に表紙を飾った号の写真とともに投稿している。ベースボール・マガジン社は、「近代柔道」「ソフトボール・マガジン」「コーチング・クリニック」と一気に4誌を休刊する予定だ。6月7日にさいたまスーパーアリーナで開催されるWBA&IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥とWBC世界同級王者のノニト・ドネア(Nonito Donaire)の王座統一戦が目前に迫るなかで、ボクシング業界にとって残念な知らせとなった。
文・高村 学/提供元・SEVENTIE TWO
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