【FMV LOOXが起こす次世代への変革.6】 6月中旬(予定)の発売に向けて着々と準備が進むモバイルPC「FMV LOOX(エフエムブイ・ルークス)」は、富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)の40年の技術や知見が惜しみなく注ぎ込まれている。前回(連載5回)は、究極の「薄さと軽さ」を実現するために0.1g単位で極限までそぎ落としていった開発者たちの挑戦を紹介した。今回は、「創造できる賢さ」でユーザー体験を満たす「使いやすさ」が誕生した秘密に迫ろう。

あらゆる用途に最適化した、FMV LOOXの「使いやすさ」の秘密
「FMV LOOX」の細部に「使いやすさ」を追求した開発者たちのこだわりが隠されている(画像=『BCN+R』より 引用)

■LOOXペン*1による快適な描き心地が得られる理由

 FMV LOOXの特徴は薄くて軽いことだけに留まらない。いかなる用途にもすべてのユーザーが使いやすさを実感できるよう、開発者たちが思いを込めて磨き上げた細部にこそFMV LOOXの先進性が宿っている。

 例えば、ディスプレイは長辺の比率がやや長い13.3型のワイドサイズとした。その理由をチーフデザインプロデューサーの藤田博之氏は次のように応えている。

 「イラスト制作などに携わるクリエイターの方々にもFMV LOOXを気持ちよく使ってほしいと考えました。画像編集や動画編集アプリケーションでは多くのツールウインドウが表示されるため、16対9のワイド画面がワークに適しています。さらにFMV LOOXの画面を縦向きにすると、ちょうど23インチ台のPCモニターの高さにマッチします。二つの画面を並べてマルチタスクが快適にこなせるのです」(藤田氏)

 また、FMV LOOXのように本体がスリムなデバイスは、CPUから発生する熱が筐体表面に伝わることで使い勝手に影響が及ぶ場合がある。エンジニアの鈴木健二氏は、FMV LOOXのユーザーの手が画面に触れた時に熱による不快感がないよう、内部を可能な限り均熱化することに心血を注いだ。

 「CPU付近にこもる熱を効率よく逃がすために、ベイパーチャンバーとヒートパイプを組み合わせています。それぞれに高価な部品ですが、ユーザーがペン書きを心地よく使えることを重視しました。全体の軽量化を図るため、部品の形状や配置を何度も検討しています」(鈴木氏)

 ペン入力に対応するタブレットをイラストや図面の制作に活用するユーザーからは、「本体の向きを変えても書き心地が変わらない」ことを必要とする声が多く寄せられたという。FMV LOOXは全辺の本体高さがほぼ同じフラットなデザインなので、どの向きに構えても書き心地に影響を与えない。さらにファンレス設計なので、ペンを握る手が空冷ダクトを塞いで内部がヒートアップする心配もない。ユーザーは、余計なストレスをまったく感じることなく、イラストや図面の制作だけに集中できるというわけだ。

あらゆる用途に最適化した、FMV LOOXの「使いやすさ」の秘密
本体の向きを変えても放熱などのストレスを感じることがないように設計している(画像=『BCN+R』より 引用)

 今回、ワコムが独自技術を投入して開発した新型スタイラスペン(ワコム リニアペン)が、FMV LOOXによって世界で初めて採用された。この「FMV LOOXペン」も別売のアクセサリーとして揃う。

 筆者も今回の取材時にペンの書き味を試した。ペン先がとても細くシャープなので、描画位置を常に目先で確認できる。描画の反応はとても速くて正確だ。ペンの傾きによる座標ズレも発生しない。例えば線や図形を書きながら、FMV LOOXの画面を回転させてもペン先が正しく追従する。プロのイラストレーターも納得の描き?地が得られるはずだ。

■ビジネスシーンにも活躍するモバイルPC

あらゆる用途に最適化した、FMV LOOXの「使いやすさ」の秘密
(画像=『BCN+R』より 引用)

 FCCLがターゲットに見据えるFMV LOOXのユーザーはクリエイターに限らない。ビジネスパーソンがモバイルPCに求める使い心地も徹底的にブラッシュアップした。

 別売の「FMV LOOXキーボード」は専用設計の端子を通してFMV LOOX本体に接続する。FMV LOOXの構造設計を担当する青木伸次氏は「モバイルPCのLIFEBOOK UHシリーズと同じ人間工学を徹底的に考えたキーボードモジュールを使っているので、タイピング感の心地よさには自信がある」と胸を張る。こうした細部にも、FCCL40年のノウハウの蓄積が宿っているようだ。

あらゆる用途に最適化した、FMV LOOXの「使いやすさ」の秘密
心地よいタイピング感が損なわれないように、
モバイルPCのLIFEBOOK UHシリーズと同じキーボードモジュールを採用している(画像=『BCN+R』より 引用)

 昨今はモバイルPCがビデオミーティングに使われる機会も増えた。内蔵カメラの画質も重視されている。FMV LOOXは「内部の基板を小型化したことで、カメラモジュールの品質を落とさずに薄型・軽量化ができた」と話すのはエンジニアの山田裕道氏だ。

 仕事や創作の合間に、あるいは休日のプライベートな時間にはFMV LOOXで手軽に写真撮影や映画、音楽などのエンターテインメントも楽しみたい。

 「いつも持ち歩きたくなるFMV LOOXだからこそ、エンターテインメントを快適に楽しめるパフォーマンスを高めた」と山田氏が説明を続ける。

 FMV LOOXの薄さ約7.2mmの本体には4基のパワフルなスピーカーユニットが内蔵されている。スピーカーの開口部が4つあることで、タブレットとして両手で本体を構えた時に、例え手でいくつかスピーカーが塞がれたとしても他のスピーカーから音が出るので音量や音質に影響を与えない設計になっている。Quad Box Speaker(4基のBoxスピーカー)は、FMV LOOX単体でも包み込まれるような臨場感あふれるサウンドが楽しめる。スイートスポットも広いので、2人並んでデスクトップシアター的に動画を楽しむ用途にも最適である。

あらゆる用途に最適化した、FMV LOOXの「使いやすさ」の秘密
4基のスピーカーがエンターテインメントの臨場感や迫力を演出する(画像=『BCN+R』より 引用)

 FMV LOOXは使い込むほどに、心地よさが伝わってくるモバイルPCだ。40年のあいだ、ひたむきに「ユーザーが最も心地よく使えるPC」の開発に挑んできたFCCLの豊富なノウハウと情熱が、この洗練された新製品に出し惜しみすることなく詰まっている。次回は、FMV LOOXの独自機能「Creative Connect」の魅力を紹介しよう。

*1 オプション(別売)です。

提供元・BCN+R

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