目標を掲げてトレーニングを行い、食事をする。目標が明確であればあるほど、そのために実行するべきプランは立てやすい。そして、目標によって人それぞれ行うべきことは変わってくるわけだが、誰にとっても共通しているのはマクロニュートリエンツの扱い方だ。マクロニュートリエンツとは主要栄養素のことである。すなわち、三大栄養素であるタンパク質、炭水化物、そして脂質の3つを指す。どんなアスリートのどんな目標にとっても、マクロをしっかり理解しコントロールしていくことはとても重要なのだ。
私たちの体は食べたもので作られている。つまり、私たちが掲げる肉体改造のゴールは、何を食べるかによって遠くもなるし近くもなるのである。もちろんトレーニングも不可欠な要素だが、何を食べるかで体組成を大幅に変えることができるのだ。食事のカロリーだけが重要なのではない。マクロもしっかり計算して管理すべきなのだ。そんな面倒なことをやっている暇はないと思うかもしれないが、今回は4ステップだけでマクロ管理ができるやり方について解説するので、ぜひ挑戦してほしい。マクロを制する者が己の肉体を制することができるのだ。
第1ステップ
現状維持のためのカロリー量を算出する
現状維持のためのカロリーとは、文字どおり今の体を維持するために必要な1日の摂取カロリー量のことだ。現状維持とはどういう状態なのか。それは1日の消費カロリー量と摂取カロリー量がイコールに保たれている場合だ。収支がプラスマイナスゼロなら、現状は変わらず維持がされるのである。現状維持のためのカロリー量の算出は以下のとおり実にシンプルだ。
●体重(㎏)×30・9(定数)=現状維持のカロリー量
例えば体重75㎏の人なら、75×30・9=2317・5キロカロリーが現状維持のためのカロリー量となる。特別なことをせず、いつもどおりの1日を過ごすなら、このカロリー量を摂取することで今の状態を維持することができるわけだ。
第2ステップ
自分に必要なカロリー量を知る
ほとんどの人は現状を打破し、より改善された肉体を目指している。筋量を増やしたい人、体脂肪を落として絞りたい人などさまざまだが、そうであるなら現状維持のためのカロリー量では目的は果たせない。自分の目標に合わせて増減させ、調整していく必要がある。
では自分の目指す肉体を作るためには、カロリー量をどのくらい調整すればいいのか。筋量を増やしたい場合と減量したい場合に分けて解説しよう。
筋量を増やしたい場合
筋量を増やし、体重を増やしたい場合は維持のためのカロリーより多めのカロリーを摂取する必要がある。消費されるよりも多い量を摂取する必要があるのだ。といってやみくもに食べればいいというわけではない。増量する場合も、減量のときと同じようにきちんと計画立てて進めていく必要がある。当然のことながら体脂肪で体重を増やしたくはないからだ。目安としては、現状維持のためのカロリー量よりも300キロカロリーほど多くするといい。例えば体重75㎏の人は2317・5キロカロリーが現状維持のためのカロリー量で、これに300キロカロリーを足すと2617・5キロカロリーになる。
体脂肪を減らしたい場合
体脂肪をできるだけ確実に減らしたいなら、現状維持のためのカロリーより少なめにしなければならないわけだが、この場合もただ減らせばいいというわけではない。増量のときと同じように「計画的に」減らしていく必要がある。消費カロリーよりも少ない量のカロリーなら体重は減少するが、無計画に減らしたりすると、継続できなくなったり、あるいはこれまで作り上げた筋量までもが犠牲になってしまう可能性がある。アメリカの総合病院のメイヨークリニックによると、減量するには摂取カロリーよりも500〜1000キロカロリー少なくする必要があるそうだ。そうすることで1週間で450〜900g程度の減量を実現させることができるという。もし食事量を減らしたくないなら、運動量を増やして確実に500〜1000キロカロリー多く燃焼されるようにすることが必要になるという理屈になる。日常生活のパターンを変えるより、食事パターンを変えたほうがやりやすい。そこで、減量を開始するなら、まずは現状維持カロリーよりも500キロカロリー少なくした食事計画を立てよう。例えば75㎏の人の現状維持カロリー量は2317・5キロカロリーなので、減量期に入ったら500キロカロリー減らした1817・5キロカロリーにして様子を見よう。
by Jenny Westerkamp, RD,
提供元・FITNESS LOVE
【関連記事】
・筋トレ初心者必見!「筋トレメニューの組み方」トップボディビルダー2名が考えた特別メニュー
・激痩せ法公開!驚きの”ビフォーアフター“8選
・腹筋は毎日やるべき!?腹筋ワークアウトの頻度
・肩トレで気を付けてほしい重要なこと
・スポーツジムで聞きました!「みんなプロテインは1日何回飲んでいるの?」