サムスン電子とSKハイニックスが急激に成長する車両向け高性能イメージセンサー(CIS)市場で主要ライバル会社として跳躍できるという見通しが出た。韓国メディア「BUSINESS POST」が報じた。(写真:ISOCELL HP1=サムスン電子)

中国IT専門メディアのジーウェイワンは20日「サムスン電子とSKハイニックスなどイメージセンサー設計および生産を総括する半導体企業がハイエンド車両向けイメージセンサー市場でオンセミコンダクターに競争を仕掛けるだろう」と報道した。

オンセミコンダクターは、市場調査機関のヨルディベロップメント集計基準で、2020年の世界車両向けイメージセンサー市場シェアの60%を占めている企業だ。オムニビジョンとソニーが後に続き、市場で寡占体制を構築している。

しかし、車両向けイメージセンサー市場が急成長する過程で、サムスン電子とSKハイニックスが技術力を前面に出して参入を拡大する機会を狙うものとみられる。

ジーウェイワンは2021年基準で全世界の車両向けCIS市場規模が約19億1千万ドル(約2442億円)に達し、2025年には32億7千万ドル(約4181億円)で年平均14.3%成長すると見通した。

CISは電子機器の中で人が目で見たイメージを脳に伝えるのと似た役割をする。

車両1台当たり使用されるCIS個数は、現在の平均3~4個から2025年には6~7個に上がり、特にレベル4やレベル5に達する自律走行車の普及化速度が上がるほど、車両1台に必要なCIS数はさらに多くなると予想される。

現在、テスラモデル3やモデルYなどレベル3に当たる自律走行車1台当たり使用されるCIS数は平均9個に達する。中国の電気自動車メーカーのニオET7モデルには11個が、シャオポンP5とP7には13~14個が使用される。

ジーウェイワンによると、2021年基準でスマートフォン向けCIS1個当たり単価は平均2.11ドル(約269.80円)、セキュリティ向けCIS単価は2.25ドル(約287.70円)であり、車両向けCIS単価は5.16ドル(約659.78円)で2倍に達する。

グローバル市場調査会社のフロストアンドサリバンが発表したデータで、車両向け、スマートフォン向け、セキュリティ向けを含む全体CIS出荷量上位5位の企業を見れば、3位がサムスン電子、5位はSKハイニックスと集計された。

サムスン電子とSKハイニックスも車両向けCIS市場の成長に積極的に対応し、イメージセンサー事業で収益性を高めることに注力する公算が大きい。

中国メディアのジュンジズレンは「サムスン電子とSKハイニックスはソニーとイメージセンサー占有率格差を一番先に縮めていくと見ている」と報道した。

サムスン電子とSKハイニックスはメモリ半導体であるDRAM工程に活用していた技術をCISに利用でき、DRAM生産ラインを車両向けCIS生産設備に転換できるという長所も備えている。

ジーウェイワンは「自動車のスマート化速度が速くなっており、車両向けCISの市場競争構図は新しい局面を迎えるだろう」と報道した。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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