サムスン電子が、新製品Galaxy S22シリーズに採用したゲーム最適化サービス(GOS)への消費者らの不満が高まり、集団訴訟へと広がる見通しだ。韓国メディア「smartfn」が報じた。(写真:Galaxy S22ultra=サムスン電子)
8日、法曹界によると、サムスン電子・Galaxy S22シリーズのスマートフォン購入者らは最近、インターネット上のコミュニティーを開設し、法務法人「エイパート」のキム・フンチャン代表弁護士などを代理人に選任し、サムスン電子を相手に集団訴訟を起こす。
ネイバーのコミュニティーに開設された「GOS集団訴訟準備ルーム」の人数はこの日で4500人を超え、訴訟を準備していることが分かった。サムスン電子の小口株主も今月16日の定期株主総会を控え、「反対投票の認証写真」を掲載している。
GOSとは、高性能演算が必要なゲームなどを実行する場合、GPU(グラフィック処理装置)性能を調整し、画面の解像度を下げるなど、性能を人為的に下げ、演算負担を減らし、スマートフォンの過熱を防ぐ機能だ。サムスン電子が発売したGalaxy S22シリーズには、「ワンUI4.0アップデート」でGOS搭載が義務付けられた。サムスン電子は最近、GOSを巡る議論が起こると、4日、ゲームなど特定アプリの実行時、強制的にGalaxy S22シリーズ機器の性能を下げる機能に対する顧客らの不満を受け入れ、ユーザーらに対し、性能優先のオプションを提供したが、議論は消えなかった。
「GOSゲート」と呼ばれる今回の事態は、GOSを強制的に採用せざるを得なかったクアルコムスナップドラゴンの発熱問題が原因と分析されている。
クアルコムの最新アプリケーションプロセッサー(AP)「スナップドラゴン」の発熱問題は、数年前からアンドロイドフォンメーカー各社の悩みの種となってきた。アプリが高仕様化され、これを処理するAPの温度が急上昇したためだ。これに先立ち、メーカー各社はスナップドラゴンのほかにはこれといった代案がなく、発熱の解消に力を入れてきた。サムスン電子も2016年の発火事故で生産開始から54日後に販売終了となった「Galaxy Note7」以降、発熱管理に力を入れてきたと説明している。
サムスン電子の関係者は「サムスンGalaxyを応援してくださったお客様にGOS論争でご心配をおかけして申し訳ない」とし「解決策を用意して不便を最小化するため最善を尽くす」と述べた。続いて「GOSはゲーム以外の一般アプリには作動しない」とし「高仕様ゲーム実行時の発熱など製品安全のためだけに動作する」と強調した。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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