高強度法は、高重量を扱わなくてもトレーニングの強度を高め、筋肉を限界まで追い込むことができるという点で確かに役立つ。しかし、本当に私たちは筋肉を限界まで追い込む必要があるのだろうか。
文:Spencer Smith, CSCS
翻訳:ゴンズプロダクション

高強度法は、高重量を扱わなくてもトレーニングの強度を高め、筋肉を限界まで追い込むことができるという点で確かに役立つ。しかし、本当に私たちは筋肉を限界まで追い込む必要があるのだろうか。確かに筋力を著しく向上させたいというパワーリフターにとって限界を極めることは必要なことだろう。しかし、筋量を増やしたり筋持久力を向上させたいという目的を持ってトレーニングをしている人にとってはどうなのか。

限界とは、これ以上1レップもウエイトを移動させることができないというレベルのことだ。果たしてそこまでセット内で対象筋を追い込む必要があるのだろうか。これについてはイースタンイリノイ州&ユタ大学の研究者たちが「追い込む必要はない」と主張しているのだ。どういう理由からだろうか。

研究者たちがこの結論に至ったのは、20名の被験者たちを対象にした実験を行ったことに由来する。実験では被験者たちを2つのグループに分け、それぞれのグループに以下のワークアウトを行ってもらい、下半身の筋肉の持久力にどのような差が見られるかが調べられた。

●グループ1:スクワット、レッグカール、レッグエクステンションの3種目をそれぞれ3セット×15レップで限界がくる重量を使って行った。
●グループ2:スクワット、レッグカール、レッグエクステンションの3種目をそれぞれ4セット×10〜12レップで限界まで追い込まない重量を使って行った。

実験の結果、グループ1もグループ2も下半身の筋持久力の向上に差は見られなかったそうだ。つまり、筋持久力の向上が目的なら追い込んでも追い込まなくても結果は同じということである。どちらを選択すべきかは、トレーニーの「好み」に合わせればいいと研究者たちは述べている。

ただし、この実験結果は筋持久力を向上させることが目的である場合の話だ。8〜12レップのセットを行う筋量アップ目的のトレーニーの場合は、ほぼ限界に近いレベルまで追い込むのが一般的であるとされているので、結局のところ、追い込むべきかどうかは目的によって異なると言わざるを得ないのである。

提供元・FITNESS LOVE

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