アシックスジャパンは、運動とメンタルヘルスの関係性について調査をしてきたが、その結果を公開した。「アシックス ステート オブ マインド インデックス(ASICS State of Mind Index)」と呼ばれるこの調査は、「アシックス(asics)」のブランド・スローガンである「サウンドマインドサウンドボディ(Sound Mind, Sound Body)」のもと、スポーツを通じて人々の健やかな心身の成長を支えたいという思いから実施された。調査期間は、昨年の11月12日から12月13日の約1カ月間で、参加したのは世界16カ国(オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、オランダ、シンガポール、スペイン、スウェーデン、タイ、アラブ首長国連邦、イギリス、米国)の3万7000人。参加者の世代は、18歳から24歳のZ世代、25歳から40歳のミレニアル世代、そして41歳から56歳、57歳以上の4世代に分類した。

本調査は、ポジティブな精神状態を10項目に分類しスコア化した。10の認知的および感情的特性を独自の方法でそれぞれ点数化しており、点数が高いほどポジティブな精神状態だとしている。この調査の結果、身体を動かせば動かすほど、スコアが高くなる可能性があり、さらには地域、性別、世代によって違いがあることがわかった。また、高齢層は若年層に比べて運動量が多く、スコアも高いが、若年層は運動量が少なく、精神的な健康に影響を及ぼしている。運動量の世代間のギャップが注目のポイントになる。

日本国内を対象にした調査の結果は、アクティブな人々(運動時間が週150分以上の人々)のスコアは55点で、非アクティブな人々(運動時間が週30分未満の人々)のスコアは48点だった。また、日本の57歳以上の世代はスコアが54点で、アクティブな人々が全体の37%、一方で18歳から24歳のZ世代はスコアが52点で、アクティブな人々が全体の28%だった。

運動とメンタルヘルス研究の第一人者であるブレンドン・スタッブス(Brendon Stubbs)博士と「アシックス」の研究では、心の高揚には少なくとも15分9秒の運動が必要であることを明らかにしている。一般的には30分程度の運動がメンタルヘルスには必要だと思われているが、スタッブス博士は「このような少しの運動でもポジティブな精神的影響を引き起こすことを、より多くの人に知ってもらい、心の充足感を実感していただきたい」とコメントしている。

「アシックス」は、多くの人々に心の高揚を体験してもらうために、約15分9秒の運動を習慣化する「15分9秒アップリフトチャレンジ(15:09 Uplift Challenge)」キャンペーンを実施する。本キャンペーンは、6月1日のグローバルランニングデーから1カ月間行われ、アンバサダーの有森裕子と野口みずきが参加を呼びかけ、サポートする。

文・岩見光/提供元・SEVENTIE TWO

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