目次
「祇園祭」の「厄除けちまき」&「八坂神社」
パワフルな縁切り神社「安井金毘羅宮」&鬼(角大師)が疫病封じ「廬山寺」
「祇園祭」の「厄除けちまき」&「八坂神社」
八坂の庚申さんから高台寺さん前の『ねねの道』を通り過ぎ円山公園をこえ、八坂神社へと参ると人力車を引くお兄ちゃんが自転車に乗っている私に声をかけてきた。「良かったら人力車で回りませんか?」
京都では夏に行われる日本三大祭りの一つである『祇園祭』で頂く「厄除けちまき」を軒先などに厄除けとして飾ります。今年はメイン行事33基の「山鉾巡行」などが中止になり「厄除けちまき」は『八坂神社』もしくはオンラインなどで購入。
『祇園祭』の由来は、八坂神社が神仏混合で比叡山に属し『祇園社』と呼ばれていたことから祭神の「牛頭天王」が仏教の聖地である祇園精舎の守護神とされ、明治までは祭礼の名も『祇園御霊会』でした。
疫病の流行により朝廷は863年、平安京の広大な庭園であった『神泉苑』に、当時の国数66ヶ国にちなみ66本の鉾を立て、祇園の神を祀り、さらに神輿を送り無病息災を祈念することから始まった『祇園祭』は今でも一ヶ月続き「蘇民将来子孫也」の護符を身につけ参加します。

ちまきにもこの護符はあり、八坂神社御祭神スサノヲノミコト(素戔嗚尊)が疫病流行の際『「蘇民将来子孫也」と記した護符を持つ者は疫病より免れしめる』と約束されたことに由来。また「茅の輪くぐり」と「御千度詣り」がこの時期だけ開催されます。「蘇民将来子孫也」と唱えながら『茅の輪』を八の字にくぐります。

社務所で「御千度札」を頂いて本殿で参拝してから本殿の回りを3周します。「茅之輪守」と「粟餅」を八坂神社境内『疫神社』前で頂いて祇園祭は終わり。
我が家の毎年の恒例行事で『八坂神社』へ参り、疫病除けに茅の輪くぐりを両親の分2回ずつ周り、御千度詣りも済ませ「厄除けちまき」もゲットして一年の安泰を祈願しほっとしました。また今年は四条通に面した門前に特別な垂れ幕があり『疫病退散 がんばろう日本』というのを見て涙が出てきました。


パワフルな縁切り神社「安井金毘羅宮」&鬼(角大師)が疫病封じ「廬山寺」

京都は疫病で悩まされた過去から疫病封じ祈願できるところが数カ所あります。
縁切り神社として知られる『安井金毘羅宮』はここ最近とても人気。
その昔、花街『祇園』に隣接していることから夜に誰かと縁を切りたい人がこっそり祈願に来ていましたが、今は日夜問わず賑わっています。第38代天智天皇の御代に藤原鎌足が創建、藤を植え藤寺と称し家門の隆昌と子孫の長久祈願に始まり、第75代『崇徳天皇』は特にこの藤を好まれ寵妃を住まわせ『大物主神』『源頼政公』と共に主祭神の御一体になります。
崇徳天皇が崩御された讃岐の金刀比羅宮で一切の欲を断ち切って参籠されたことにちなみ、断ち物の祈願所とされました。
最近は「厄病」と縁を切りたい人で賑わい、高さ1.5メートル、幅3メートルの絵馬の形をした巨石で中央の亀裂を通して神力が円形の穴に注がれている「縁切り縁結び碑」の穴をくぐる人が並んで順番を待っていました。ここのパワーも強烈で私も過去に3度ほどお世話になった経験があり、恋愛だけでなく仕事や家族関係、あらゆる決別祈願ができます。

京都御所の近辺にある『廬山寺』でも疫病封じのお守りを頂けます。平安時代中期の比叡山の高僧である良源(慈恵大師)別名『元三大師』により創建され、鬼に姿を変えて厄神を払ってくれる大師様(角大師)として広く信仰されており、『角大師の護符』はとにかくパワフルで京都の軒先に貼られているのをやたら見かけます。
購入する際に注意を受けたのが「鬼門である北に向けて貼ったらあきませんねん。北以外やったらどちらに向けてもらってもええけど、鬼門である北に向けて貼ってしまったら北から来る厄しか退治してくれませんやろ」と。

新型コロナウィルスはいつまで我々の社会生活を脅威に陥れるのか、不安は尽きないですね。しかし古来から信仰されてきた慣習に従い、夏の風物詩としての伝承を実践しながら、パワースポットらを訪れ、古のパワーを頂くことで何とか乗り越えていきたいものですね。
文・写真・RICA NAKAJIMA/提供元・たびこふれ
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