最近は、ただ見た目だけでなく「体をもっと快適に動かせるようにしたい」
という明確な目標を持つ人が増えていて、そういう人には、特にピラティスはハマるようです。
ヨガや運動を長くやってきた人も「自分の体にはここが足りなかったんだ」と感じて来るんだそう、、
ピラティスをやってみて、何か発見があるのかもしれません。
今回も、ピラティスのマスタートレーナー、菅原順二さんにレクチャーいただきながら
ピラティスインストラクターの資格も持つ、Shiecaさんとともに学んでいきましょう。
シエカ
今ウエイトをやり込んでいる人の中にも、ピラティスをやりたい人が増えています。
たぶん、何か不調を感じていたり、足りないものを埋めるためなのでしょうね。
菅原
「ピラティスをやったら体がよくなる」「不調が改善される」というイメージが広がっているのは確かですね。
シエカ
それはたぶん、自分の体の状態把握がしやすいからだと思います。
今の筋力や柔軟性であったり、自分の体の中でどこが動かないのか、
逆にこの部分は強いなといった確認であったり。
菅原
ピラティスは体の左右差やゆがみに関しても気づきがたくさんあります。
マシンの場合、意外と左右差が分からないときもありますよね。
例えばウエイトを挙げるとき、左が弱い場合でも右で無理にねじりあげれば挙がってしまうので。
シエカ
それってトレーニング方法やマシンが悪いのではなく、本人の感覚の問題かもしれませんね。
感覚がよければ、「今日は右がちょっと悪いから、座るポジションや骨盤の建て方を変えてみよう」
とかなるけれど、そこに気づかないまま何となくのままやってしまう人も多いようです。
そうなると本当の効果が引き出せないですよね。
ピラティスは、ウェイトトレーニングやそれに活用するマシンを自分の感覚と力で正しく扱うための一助にもなりますね。
菅原
その意味で、ピラティスは乗り物ではなく乗り手を鍛えるものかもしれません。
ポルシェに乗るか中古車に乗るか、どちらがいいと聞かれたらやっぱりポルシェがいい。
でも乗り手が未熟ではせっかくのポルシェも宝の持ち腐れになる。
シエカ
人間で言えば、いくら筋肉をつけたりシェイプされた体を手に入れたりしても、思い通りにスムーズに動かせなければ意味がないし、鍛えた体ももったいない。
菅原
実際、ピラティスをやっていると若くいられるから、表面的なフォルムもポルシェに近づきますよ。
僕は諸先輩方にお話を聞くのが好きで、 50年ぐらいピラティスを続けているアメリカの方にもお会いするんですがみなさんおっしゃるんですよ。
「ピラティスがいいかどうかなんて分からない。でもアメリカの飽食社会で生きてきて、周りにはヒザが痛いと杖が手放せない人がたくさんいる中で、
80 、90歳までこうして生きていられるならやる価値はあるんじゃない? そこに価値を感じない人はやる必要ないんじゃない?」と。
みなさんシュッと引き締まっていて、めっちゃ若々しいんです。
シエカ
その姿を見ただけで、よさが分かってしまいますね。
マスタートレーナー菅原順二さんのピラティスレッスン ~Part2~
ピラティスの入門編として、またピラティス実施前のウォーミングアップとして行われるプレピラティス。
身体と対話するように続けていると、左右差やゆがみなどを繊細に感じ取れるようになります。
★スレッド・ザ・ニードル
1.両手は肩の下、両膝はお尻の下につけ四つん這いに。両脚は軽く開く。
![80歳、90歳を過ぎても若々しいピラティス実践者たち【 Shiecaと学ぶピラティス with 菅原順二③ 】[Yoga&Fitness]](https://cdn.moneytimes.jp/324/156/bVvGgKCWFwLjsHyDsYCzptblzSqhlvzA/1edcd9b2-d3a9-42bf-bd31-f36d9b28fd79.jpg)
2.胸の部分に軽く右手を当て、胸椎を意識する。
また背骨の上下の伸びも 十分意識する。
![80歳、90歳を過ぎても若々しいピラティス実践者たち【 Shiecaと学ぶピラティス with 菅原順二③ 】[Yoga&Fitness]](https://cdn.moneytimes.jp/312/156/PmhBqVOPPPxqXJRtlFkYMOKSLaNbtVyX/9fa9f191-12b0-46bc-ab64-915de9c79f59.jpg)
3.息を吸いながら右手を真上に伸ばす。
腰をひねるのではなく胸(胸郭)を開くことを意識する。
![80歳、90歳を過ぎても若々しいピラティス実践者たち【 Shiecaと学ぶピラティス with 菅原順二③ 】[Yoga&Fitness]](https://cdn.moneytimes.jp/324/253/YnAsbDcFTpVswrczHqfPVXTigxPeRKkL/819d9041-1e33-4701-8eaa-fd7f53bde62e.jpg)
4.息を吐きながら右手を左脇に通し、体の左側に右手を気持ちよく伸ばしていく。
腰をひねるのではなく、胸郭と胸椎を回すように意識する。
![80歳、90歳を過ぎても若々しいピラティス実践者たち【 Shiecaと学ぶピラティス with 菅原順二③ 】[Yoga&Fitness]](https://cdn.moneytimes.jp/320/114/fcsDqqDqtUBsDfqvdpVHWijqovvvKUsk/13e52b7f-c61b-4abc-a5cf-cef9bf1f0582.jpg)
★POINT
「背骨」を意識すること!
背骨が上下2方向にストレッチされている2WAYストレッチが姿勢の基本であり、強い体幹になる。
シエカ
1979年生まれ。
フィットネスライフコーディネーター/フィットネストレーナー/ ReebokONEアンバサダー。
運動経験ゼロであったが、体型の崩れをきっかけに2007年、27歳で筋力トレーニングを開始。
JBBFボディフィットネスに出場し、東京・関東(初代)・東日本(初代)大会チャンピオンとなる。
2010年に全日本大会準優勝、11年東アジア選手権代表に選出。
実体験も交えながら、トレーニングや食事など日々のケアを提案する活動を展開中。
菅原順二
1978年10月28日、東京都出身。
全米公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)/ Body Element Pilates マスタートレー ナー/トレーニングスタジオ アランチャ 代表。
法政大学ラグビー部でプレー後、単身ニュージーランドへ渡りNZISに入学、トレーニング学などを学ぶ。
帰国後ピラティスと出合い、マスタートレー ナーの資格を取得。
パーソナルトレー ナーとしてラグビー選手、プロ野球選手などトップアスリートを指導するかたわら、全国を周りピラティス、マスターストレッチ、ボディキー、呼吸法などをレクチャーしている。
Yoga&Fitness Vol.04掲載
取材・文●藤村幸代
撮影●中原義史
提供元・FITNESS LOVE
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