目次
天覧山・多峯主山コースのスケジュール
天覧山・多峯主山コースの見どころ
天覧山・多峯主山コースのスケジュール
コース内容は、以下の通りです(すべて徒歩)。
飯能駅→25分→能仁寺→20分→天覧山→50分→多峯主山→45分→吾妻峡→30分→飯能駅
標識もしっかり立っているので、間違えやすい箇所はありません。同じ行先でもいくつもの行き方がありますが、標識に従っていれば迷うことはないでしょう。

天覧山・多峯主山コースの見どころ
それでは、実際に登ったルートに沿ってたどってみましょう。飯能駅では北口に下りましょう。そして飯能市街のメインストリート「メイプル通り」を歩きます。

メイプル通りの飯能駅前交差点を左に折れ、銀座通りを進みます。

銀座通りは、昔からの商店が並ぶ、レンガ敷きの風情ある道です。

銀座通りから大通りに合流し、さらに進むと、飯能河原の交差点に突き当たります。目印は正面にある「観音寺」です。

観音寺を右に曲がり、観音寺の敷地が終わったところを左に折れます(標識あり)。
※ここを曲がらず、まっすぐ進んでも天覧山には行けます。

観音寺の壁を左に見ながら進みます。

木立の中を下っていきます。ここは「諏訪沢」というところで、林の中を歩く気持ちよい場所です。再び登り返し、「木洩れ日の道」を歩くと、右に飯能市民会館が見えてきます。市民会館を右に見ながら通り越すと、正面に見えるのが「能仁寺(のうにんじ)」です。飯能駅からここまで約25分です。能仁寺に右側に2020年秋に新しく誕生した、発酵食品のテーマパーク「OH!!!発酵、健康、食の魔法!!!」が見えてきます。

<発酵食品のテーマパーク「OH!!!発酵、健康、食の魔法!!!」>
この施設の右側が天覧山の登り口になります。このテーマパークにもおおいに興味を惹かれたところですが、今回はここが目的地ではないため、泣く泣く諦め、登山開始です。

ぐっと「山の道」っぽくなり、山歩き気分が沸き上がってきます。


登り始めたら直に広場に出ます。ここにも衛生的なトイレや、休憩できるベンチがあります。


岩の横を伝うようにして歩くスリリングな(?)道も出てきます。

出たっ!鎖(くさり)場! でも安心です。道は広めで、鎖の箇所もすぐ終わります。と、思ったら・・・

なんと、天覧山登頂!(標高197m)。あっけないほど簡単に山頂に到着しました。天覧山山頂からの景色がこちらです。

展望台には多くの人たちが景色や写真撮影を楽しんでいました。

先を急ぎましょう。次の多峯主山を目指し、天覧山を一旦下って湿原を歩きます。まむし注意の看板があるので夏は気をつけて。

再び登り返す木段が「見返り坂」です。

見返り坂とは
源義経の母である常盤御前が、義経を追って東国に下る時、あまりの急坂に立ち止まっては来た道を振り返った、という逸話からこの名がつけられたそうです。

飯能駅から歩いて1時間かからない場所に、これほど自然に溢れ、山らしい雰囲気が漂った場所があることに驚きました。

多峯主山山頂の下にあるのが「雨乞池」です。山頂近くにありながら、一度も水が涸れたことのない池で、「飯能百景」に選ばれています。昔、田畑の作物が枯れるような晴天が続くと、人々はこの池に集まり、雨乞いの祭りをしたそうです。

多峯主山の山頂直下には、清潔なバイオトイレが整備されています。さて、天覧山から歩くこと、約40分で多峯主山に登頂です。(標高271m)


天覧山よりも山頂は広く、眺望も素晴らしいです。頭だけですが、富士山も拝むことができました。


遠くに見える山並みの真ん中辺りにチラっと見えるのが富士山です(笑)。
【参考】もっともっと歩きたい、という人へ おすすめのサブルート(奥武蔵自然遊歩道経由)
山登りが初めての人なら、今回のルートで充分楽しむことができるでしょうが、山を多少なりとも登ったことがある人には、少々物足りないかもしれません。そういう方には、追加ルートとして、より山歩きを楽しめる道をご紹介しましょう。約1時間、山歩きが増え、トータルで4時間位のコースになります。
出発地は飯能駅ではなく、西武秩父線の高麗(こま)駅です(飯能駅から秩父方面に2つ目)。

「奥武蔵自然歩道」を歩いてから天覧山、多峯主山に向かうというコースです。高麗駅からは「巾着田」方面という標識が出ていますので、それに従って歩いてください。

里山のお手本のような、のどかで静かな道を歩いていきます。
巾着田(きんちゃくだ)とは
日高市内を流れる清流、高麗川(こまがわ)の蛇行により、長い年月をかけて作られ、その形がきんちゃくの形に似ていることから、巾着田と呼ばれるようになったそうです。巾着田には菜の花、コスモスなどの花々が咲き誇り、特に曼殊沙華は辺り一面が深紅に染まり、シーズンには多くの人が訪れます。

懐かしい農村の風景が広がります。空が高く、広くて気持ちいいです。


高麗駅から歩き始めること約20分、奥武蔵自然遊歩道に入ります。ここから高麗峠方面に向かいます。

奥武蔵自然遊歩道もアップダウンはなく、気持ちよく山歩きを楽しめます。静かで、歩いている人も少ないので、いい感じです。

<高麗峠(177m)>

このルートに山頂はないので、眺望が楽しめるということはありませんが、木洩れ陽の中、尾根歩きを楽しめます。

「ほほえみの丘」という、広々とした原っぱもあり、ここで休憩するのも良いでしょう。

奥武蔵自然遊歩道を下ると、一旦大きな車道に出ます。
中山西交差点を渡り、ガソリンスタンド(右)とカインズ(左)の間の道路を進み、西武線の線路(高架)を越えます。さらに進むと天覧山、多峯主山方面と書かれた標識があるので、そこを右に折れて山道に入っていきます。そうして天覧山、多峯主山をつなぐ尾根道に合流します。
サブルートの案内はここまでです。さて、本ルートに戻りましょう。
多峯主山からの下りは約30分。御岳八幡神社を経由してひたすら下ります。傾斜もさほどではなく、楽に下ることが出来ます。
民家の脇を抜け、車道に出たら右に進みます。「永田大杉バス停」のところを左に折れます。目印はこの薬局セイムスで、この建物の手前を曲がります。

民家の中を通りますが、ここでも標識が出ていて迷うことはありません。

川に下りたら、そこにある飛び石の橋が、ドレミファ橋です。

この橋は増水したら浸かってしまい、渡れなくなるので雨の後は要注意です。

この吾妻狭、正直期待していなかったのですが、想像以上にいいところでした。入間川にかかる岩根橋を境に、上流が吾妻峡、下流が飯能河原です。吾妻峡は美しい奇岩が続き、渓谷美を見せてくれます。
河原ではバーベキューやデイキャンプで楽しむ人の姿が見られます。
吾妻狭は川沿いを歩くこともできます。吾妻狭から飯能河原まで歩いて約40分です。

<吾妻狭沿いの道>

上流の吾妻狭は、静かで自然豊かな秘境的雰囲気が漂っているのに対し、下流の飯能河原は、広々としてファミリーで賑やかです。

<飯能河原>

<家族や友達同士で賑わう飯能河原>
飯能河原から道を上がると、往路で通った観音寺脇の道路に出ます。そこから飯能駅までは徒歩約15分です。
おまけ
飯能は小麦の産地としても有名です。うどん屋さんが町に何軒もあり、中でも有名な古久や(こくや)さんに行こうとしたのですが、この日(土曜日)も行列ができていたため、諦めて飯能駅方向に向かう道で地元密着系のそば屋さん「美津村」を見つけました。

どうです?いい感じじゃありませんか!地元に根ざし、昔から受け継いで誠実にやっているお蕎麦屋さんという雰囲気です。
「X GO TOイート 取り扱っていません」、これも逆にいい感じです。
店内は、というと・・・

う~む、これもまた期待を裏切らない店内の様子です。私は13時ころ入店しましたが、常連の地元のおじいさんが一人いらっしゃいました。
さて、私がここで注文したのは、

上てんぷらそば、950円(ちなみに天ぷらそば・並はてんぷらが1尾で700円)。てんぷらそばの天ぷらは、衣が厚めの方が好みです。そばつゆをしっかり吸って、味わい深くなるからです。そばのコシも強すぎず、つゆも辛すぎず甘すぎず、奇をてらわない昔からずっと同じ味。そんな安心感のあるおそばが山歩きをした私の胃袋を優しく満たしてくれました。

<美津村さんのメニュー>
別の日にいただいたメニューがこちら

カレー南蛮うどん(700円)。カレー粉よりも出汁と餡がたっぷり効いた、これぞ「おそば屋さんのカレーうどん!」という感じです。あったまりました~。