刺身は「たったの3割」

今年、歩留調査データが好評されているのはマダイ、クロダイ、アマダイ、シロアマダイ、キンキ、イシダイ、マゴチ、クエ、ヤリイカの9種。様々なグループにまたがり、サイズやシルエットも異なる魚介たちです。

気になる調査結果ですが、刺身の状態にした場合の歩留率は、最も高い数値であったイシダイでも約42%。もっとも代表的な魚のシルエットといえる「タイ型」魚のマダイは38%、クロダイは31%ほどにとどまっています。

東京都が魚の「ぶどまり(歩留)」を調査 刺身だけだとたったの3割に
刺身にできるのは魚体の3割程度(提供:PhotoAC)(画像=『TSURINEWS』より 引用)

比較的歩留のよくない体型と言われる「ハタ・カサゴ型」の大型魚であるクエは29%と3割を切り、ヤリイカに至ってはたったの20%でした。

つまり、どんな魚介も、刺身だけ、あるいは食べやすい筋肉部だけを食べようとすると60~80%は廃棄物になってしまうのです。ぶり大根や兜煮、あら汁などといった「あら」を活用する調理法の大切さがわかりますね。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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