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高卒で挑戦できる警察官の試験詳細
高卒でも警察官になるための試験対策

高卒で挑戦できる警察官の試験詳細

高卒で警察官になる方法 | 採用試験の条件と対策
(画像=『キャリアゲ』より引用)

高卒で警察官を目指す場合に必ず受ける必要がある採用試験の内容についても知っておく必要があります。

この章では、警視庁の採用試験と都道府県警察の採用試験の内容を詳しく解説していきましょう。

警視庁の採用試験

警視庁の採用試験には、1次と2次があります。

1次試験で筆記試験と身体検査が行われ、2次試験は面接試験と体力検査という流れです。

それぞれについてさらに詳しく見てみましょう。

▼1次試験

教養試験【知能分野】文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、図形判断【知能分野】人文科学、社会科学、自然科学、一般科目(国語、英語、数学)
論文試験課題式の論文(作文)試験
国語試験国語力を測る記述式試験
身体検査身長体重などの測定
適性審査警察官としての適性を見るためのマークシート方式の検査

参照:令和2年度警視庁採用サイト「採用案内」より

▼2次試験

面接試験あなたがどのような人物なのかを知るための面接試験
第2次身体検査【検査内容】視力検査、色覚検査、聴力検査、運動機能の検査、医師の診察、レントゲン検査、血液検査(貧血検査、肝機能検査、血中脂質等検査、血糖検査)、尿検査
第2次適性検査警察官としての適性を測る記述式の検査
体力検査警察官としての職務執行上必要な体力の有無についての検査【種目】腕立て伏せ、バーピーテスト、上体起こし、反復横跳び

参照:令和2年度警視庁採用サイト「採用案内」より

警視庁の警察官になるには、以上の1次試験と2次試験に合格することが必須となります。

ユーくん 結構種目が多くて大変そうだね…!

ダルマちゃん うん。でもまとめて言えば、学力と体力と適性を測る3種類のテストだから、きちんと準備すれば十分に合格を目指すことはできるはずだよ!

都道府県警察の採用試験

都道府県警察の採用試験内容は、どの都道府県で試験を受験するかによって変わります。

▼大阪府警察の採用試験内容

1次試験教養試験現代文・英文理解、判断推理、数的推理、資料解釈、社会一般(人権関係等を含む)
2次試験論文(専門)
①か②を選択
①法律・経済分野
②情報分野
論文(見識)社会事象に対する基礎的知識や論理的思考力、企画提案力、文章作成力などを問う
個別面接面接官と1対1で面接を行う
適性検査警察官としての適正を判断する検査
3次試験個別面接面接官と1対1で面接を行う
集団討論グループでディスカッションを行う

参照:令和2年度大阪府職員採用試験(警察行政)試験案内より

警視庁の採用試験と内容的には大きく変わりませんが、3次試験まである点が大阪府警の採用試験の特徴です。

ダルマちゃん 都道府県警察は、都道府県ごとに試験内容が決められているから、2次試験までのところもあれば3次試験までのところもあるんだ

高卒でも警察官になるための試験対策

高卒で警察官になる方法 | 採用試験の条件と対策
(画像=『キャリアゲ』より引用)

高卒で警察官を目指すなら、その対策方法を知っておかなければなりません。

この章では、警察官を目指すにあたり、特に注意すべき点やトレーニングの方法などをわかりやすく解説していきます。

ユーくん 筆記試験や論文、そして面接まであるから対策するにしても何から手をつければいいやら…

ダルマちゃん そうだね。結局は全部を網羅する必要があるんだけど、中でも特に力を入れるべきところがあるんだ。優先度の高いものから重点的に試験対策をしていこう!

特に対策が必要なのは論文・面接試験

警察官の採用試験対策において、特に時間をかけて念入りに行うべきは「論文」と「面接」の対策です。

筆記試験で行われる学力検査は学力を測るためのもの。求められるのは基本的な教養や学力です。

一方、論文と面接は「正解」が一つしかないものではありません。

そして、論文と面接こそ、警察官として活躍できる素質があるかどうかを判断する際に重要になるポイントなのです。

その理由は

・的確に物事を伝える文章力がなければ警察官としての仕事に差し支えるから
・警察官は人々の模範となるべき存在であるため、その人となりや対人スキルが非常に重要となるから

と言えます。

ダルマちゃん 論文や面接は対策がしづらいのもあり、ぶつけ本番で挑もうとする人もいるけど、それはおすすめできないんだ!

ユーくん なるほどね。じゃあ具体的にどんな訓練をすれば対策ができるんだろう

ダルマちゃん 具体的な対策方法は次の項目から紹介していくよ!大事だからしっかり見ておいてね!

常に理由付けを行うトレーニングをする

面接と論文の対策にぜひおすすめしたいのが、常に「なぜ?」を考えるトレーニングです。

なぜなら、日々の行動や言動に対して理由付けができるようになれば、論文を書くときにも面接の受け答えにもスムーズに対応できるようになるからです。

例えば面接時は、

・なぜ警察官を目指したいと思ったのか
・なぜ大学に進学しなかったのか

など、理由を聞かれる質問がたくさん投げかけられます。

質問にスムーズに答えるためには、日々、あなた自身の行動や言動に理由付けをする訓練をしておく必要があるのです。

ここでのコツは、「なぜ?」を繰り返すこと。

例えばなぜ警察官になりたいと思ったのか、という質問に答える際

1. 子供の頃から警察官になるのが夢だったから
↓なぜ?
2. 警察官に対して良いイメージを持っていたから
↓なぜ?
3. 子供の頃に迷子になったとき、警察官に助けてもらったことがあったから

などというように、「なぜ」を繰り返すことでより具体的で明確な理由にたどり着くことができます。

このトレーニングは、物事を相手に伝える時に非常に役に立ちます。

よって、口頭で伝える場合(面接)、文章で伝える場合(文章)の両方に役立てることのできるトレーニングです。

参考書の論文解答例を暗記する

警察官の採用試験の過去問を見れば、過去にどのような論文試験が出題されていたのか、その模範解答もあわせて見ることができます。

全てにおいて「基本」は大切です。模範とされる文章をまずはしっかり読み込み、その流れを暗記してしまうことから始めましょう。

ユーくん でも論文って自分の文章で書くものだし暗記することでもないよね?

ダルマちゃん 確かにその通りなんだけど、やっぱり基本を押さえることはとっても大事なんだ。だから一旦覚えるほどに読み込んでしまうのがベストだよ!

論文の模範解答を暗記するときには以下の点に意識しましょう。

・背景
論文のテーマを理解し、その裏にある社会的背景がどう書かれているか
・課題
背景を土台として浮かび上がる具体的な問題点についてどう書かれているか
・解決策
課題を解決する解決策がどのように書かれているか
・具体例
具体例がどのように盛り込まれているか

ユーくん ふむふむ‥。単純に全部暗記するっていうより、ポイントごとに暗記していく感じなんだね

ダルマちゃん そう!そうすることで、自分自身が論文を書くときに、テーマがどう変わっても同じ流れで模範に近い形で書くことができるようになるんだ!

基本的な質問事項は全て回答を用意する

面接に関しては、聞かれる可能性の高い質問があらかじめ分かっているため、それぞれの質問に対する回答を準備しておくことができます。

質問に答える際には以下のポイントが重要です。

・簡潔にまとめられているか
・根拠が説明できているか
・説得力があるか
・論理的な文章になっているか

それでは実際に、警察官の採用面接試験でよく聞かれる質問を3つ挙げ、回答の仕方を考えてみましょう。

なぜ警察官になりたいのですか?
消防士でも自衛官でもなく、警察官を選んだ理由を一文で答えるのがポイントです。以下の2点を簡潔に盛り込んで回答を作りましょう。

・警察官になりたいと思ったきっかけ
・そのきっかけから何を感じて警察官になりたいと思ったか
警察の仕事について知っていることを話してください
警察官になりたいのなら、警察の仕事について理解していて当然。どの程度本気であなたが警察官を目指しているかが伝わるように回答するのがポイントです。以下は、知っておくべき基本情報です。採用試験を受ける前に必ず暗記しておきましょう。

・県警に所属する警察官の人数
・警察署の数や交番数
・部署ごとの仕事内容
・その県警の特徴
あなたが思う理想の警察官とは?
この質問では、あなたが警察官に対して抱く思いの強さを測ることができます。そのため、だらだらと話すのではなく、結論から簡潔に具体的に伝えるのがカギとなります。以下の2点を簡潔に盛り込んで回答を作りましょう。

・「◯◯な警察官です。」と結論から伝える
・なぜ○○な警察官が理想の警察官なのか、理由付けをする。

ユーくん なるほど。ちょっと雰囲気がつかめてきた気がする!

ダルマちゃん あとは、話し方もとっても重要。相手の目を見てハキハキと答えることで、さらに説得力を持たせることができるよ!

面接の評価基準を把握しておく

面接試験をクリアするために知っておくべきことは、「面接官が面接においてどの部分に注目しているのか」という点です。

参考までに、公務員試験の面接評定票の例と評定項目が記載されたものを見てみましょう。

▼面接評定票の例と評定項目

高卒で警察官になる方法 | 採用試験の条件と対策
(画像=『キャリアゲ』より引用)

一般的な企業の面接と公務員試験の面接が違うところは、「その人材に問題がないかどうかを確認する要素」が強い点にあります。

そのため、アピールをし過ぎれば良いということでもなく、「組織の一員として問題なく働ける協調性がある」ことを知ってもらうことが大切とも言えます。

ユーくん なるほど、あら探しされるってことか

ダルマちゃん そうとも言えるね。公務員を目指す人はたくさんいるから、「トラブルを招く可能性のある人材を排除したい」と採用する側が考えるのは自然なことなんだ