ニュージーランドは5月2日から、日本を含むビザ免除国を対象にワクチン接種済みの旅行者を隔離なしで受け入れる。国境再開を前にニュージーランド政府観光局のレネ・ド・モンチー最高責任者が来日し、今後の日本市場への戦略を語った。
コロナ禍前の19年の日本人訪問者数は約9万8000人。観光が65%と最多ながら、ビジネスや教育旅行、コンベンションなどさまざまな目的で訪れている。ジャシンダ・アーダーン首相が観光を重視する方針を示しているのと同様、モンチー氏も「観光業はGDPの5%を占める重要な産業。経済的な側面だけでなく、文化的にも社会的にも欠かせないもの」と語った。
今後のターゲット層はハイクオリティーな旅行者。「ハイクオリティーとは、富裕層だけではなく、体験や文化に敬意を払う旅行者を指す」(モンチー氏)。訪れる国の環境や自然、体験を楽しみ、その国の文化をリスペクトする日本人旅行者をハイクオリティーと位置付けている。
観光のゴールデンルートだけでなく、四季のある国として1年を通じて楽しめる観光コンテンツもPRする。日本からの旅行者は70%が旅行会社を利用していることから、旅行業界との関係をさらに強化する。コロナ下で進めているオンラインプロモーションを継続するとともに、誘客や販売につながる具体的な施策を進める方針だ。
ニュージーランド航空は現在、成田/オークランド線で旅客便を週1便運航しているが、7月4日から週3便に増便し、需要に応じてデイリー運航まで戻すという。
提供元・トラベルジャーナル
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