高校卒業後、大学進学せずに自衛隊入隊を目指すには4つのルートがあります。

自衛隊は公務員の中でも特殊な仕事ではありますが、安定した将来を見込める職業として人気があります。

そこで、この記事では高卒で自衛隊を目指す方の「入隊条件」と「試験内容」を解説します。

ユーくん

自衛隊ってカッコいいイメージだし、公務員で安定収入も見込めるからなんとなく魅力的だよね!

ダルマちゃん

高卒で自衛隊になることは十分可能なんだよ!

Contents
高卒で自衛隊に入隊可能な4つのルート
高卒でなれる各候補生の給与

高卒で自衛隊に入隊可能な4つのルート

高卒で自衛隊に入隊可能な4つのルート | 入隊条件と試験内容
(画像=『キャリアゲ』より 引用)

高卒で自衛隊になるためのには、4つのルートがあります。

どのルートでも自衛隊にはなれますが、ルートによって最終的なポジションや給料が異なります。

ここでは4つのルートについてそれぞれ解説していきます。

  • 自衛官候補生になるルート
  • 一般曹候補生になるルート
  • 幹部候補生になるルート
  • パイロットになるルート

自分に合ったルートを考えながら読んでみてくださいね。

ユーくん

じゃあ、初めにどのルートを選ぶかはきちんと先のことまで考えて決める必要があるんだね。

ダルマちゃん

そう!はじめから幹部として働きたい気持ちがすでに固まっているなら、そのためのルートを選択する必要があるんだ

自衛官候補生になる時のルート

「自衛官候補生」になるルートは、すぐに現場で自衛官として働きたい人に適しています。

自衛官候補生は、18歳以上33歳未満であれば学歴にかかわらず全ての人が応募できます。

自衛官候補生になれれば、その後3ヶ月間の訓練を経て2等陸・海・空士として任官されます。

自衛官候補生の特徴

  • 陸上自衛官は1年9ヶ月が1任期
  • 海上・航空自衛官は2年9ヶ月が1任期
  • 任期満了時には自衛官を継続 or 民間企業への就職を選択
  • 自衛官として働き続ける場合は「曹」への昇任試験必須

ダルマちゃん

とりあえず早く自衛官になれるね。でも長く働きたい場合や出世を目指すにはあまりおすすめできないルートだね。

一般曹候補生になる時のルート

「定年まで自衛隊」、「将来的に幹部を目指したい」場合は、「一般曹候補生」になるルートがおすすめです。

一般曹候補生も、8歳以上33歳未満であれば学歴にかかわらず目指すことができます。

一般曹候補生の特徴

  • 自衛官候補生を指導する立場になる人材を育成
  • 入隊後は2年9ヶ月経過以降、選考により3等陸・海・空曹に昇任
  • 昇任後は全国の部隊に配置
  • その後4年で幹部候補生部内選抜試験の受験資格付与

ダルマちゃん

部隊に配置されるまでの期間は長いけれど、その分将来的に幹部を目指せるメリットは大きいんだ。自衛隊で長く続ける覚悟がすでにできているならこちらの方がおすすめだね!

幹部候補生になる時のルート

「幹部候補生」になるためには、防衛大学を経て自衛隊に入る必要があります。

防衛大学校とは

  • 自衛隊の幹部を目指す上で必要となる知識や技術を習得するための学校
  • 超難関大学
  • 入学するためには高い学力が必要

高校を卒業して防衛大学に進学し卒業することで、「幹部候補生」として自衛隊入隊が可能です。

幹部候補生の特徴

  • 「一般幹部候補生」「歯科幹部候補生」「薬剤科幹部候補生」と3つのコースに分類
  • 入隊段階で既に幹部となることが前提
  • 頭脳明晰で頭の切れる人が多い

ダルマちゃん

現場の叩き上げで幹部になる自衛官も少なからずいるから、幹部になるために必ず幹部候補生として入隊する必要もないよ。

パイロットになる時のルート

ここまでの3つと少し違うのが、「パイロット」を目指す場合のルートです。

パイロットになるためには防衛大学に進学し、以下の2つのどちらかをクリアする必要があります。

  • 防衛大学2年進級時に「航空要員」に区分
  • 自衛隊の航空学生採用試験に合格

先ほどもお伝えした通り、防衛大学は超難関です。

そのため、後者の「自衛隊の航空学生採用試験に合格」の方がパイロットになれる確率が高いです。

航空学生は、学生宿舎で2年間の団体生活を送りながら飛行訓練や操縦課程を学びます。

以下が、航空学生採用試験の受験資格で、受験者の多くは高卒です。

  • 海:18歳以上23歳未満の者(高卒者(見込含)又は高専3年次修了者))
  • 空:18歳以上21歳未満の者(高卒者(見込含)又は高専3年次修了者))

ダルマちゃん

自衛隊の中でもパイロットになりたい、と明確な目標がある場合には初めから航空学生の試験を受けるルートを選んでおく必要があるんだ!

高卒でなれる各候補生の給与

高卒で自衛隊に入隊可能な4つのルート | 入隊条件と試験内容
(画像=『キャリアゲ』より 引用)

一般的な企業などは高卒の人は給料が大学卒よりも低いことが多いですが、自衛隊はどうでしょうか。

ここでは、自衛隊の各候補生ごとの給与について解説していきます!

各候補生の給与

自衛隊のホームページの情報を参考に初任給を算出してみました。

各候補生の初任給は以下の通りです!

▼各候補生の初任給

自衛官候補生 130,000円
一般曹候補生 166,000円
幹部候補生 222,000円

ダルマちゃん

この他にも、ボーナスや退職金もしっかり支給されるんだよ

自衛官候補生が受け取れるボーナスは、年に2回(夏・冬)、それぞれ給料の約2ヶ月分と設定されています。

また、自衛隊は6ヶ月以上在籍することで退職金の対象となる点も大きな特徴です。

参考までに、防衛大学在学中に受け取れる手当については以下の通りです。

▼防衛大学校在学中に受け取れる手当

毎月学生手当 117,000円
期末手当(6月・12月) 397,800円(年間合計)

※参照:防衛大学校ホームページ「学生の身分・待遇」

防衛大学在学中は全員学生舎に居住し、被服、寝具、食事などが貸与又は支給されます。

さらに、学生手当と期末手当が受け取れるため、金銭的な待遇は悪くないですよね。

自衛隊独自の特別手当て

自衛隊は、自衛隊ならではの独自の特別手当てが存在します。

まず、自衛隊にも一般的な企業に勤める場合同様、以下の手当てがあります。

  • 通勤手当
  • 単身赴任手当
  • 扶養手当

では、自衛隊ならではの特殊手当をご覧ください。

  • 乗組手当(艦艇に乗り組む場所で勤務する場合に支給)
  • 航海手当(艦艇で航海する場合に支給)
  • 航空手当(航空業務に携わる場合に支給)
  • 災害派遣手当(災害派遣において活動した場合に支給)

これらは給与とは別に手当として支給されるもので、危険な現場で働く自衛隊ならではです。

ユーくん

身の危険を伴う仕事や、身体を酷使する仕事をする自衛隊ならではの手当だね。給料と別に手当てとして支給されるのは嬉しいな!