A.ムーヴメントの磨耗を抑えるために使われる人工ルビーなど
高級機械式時計のムーヴメントの説明欄に、振動数などの性能表示に加えて“21石”などと石の数が記載されていることが多い。
この石とは歯車の軸や受けなど、摩耗が大きいところに補強のために設置されるルビーなどの貴石のことで、かつては本物が使われていたが、現在は高いモース硬度を誇る人工ルビー、または人工サファイアが主に使われている。
つまり、この石を何個使用しているか表しているというものである。

(画像=手巻きや自動巻きによって石の使用数は異なる。一般的には17石、21石を使用することが多い,『Watch LIFE NEWS』より 引用)
ムーヴメントの耐久力を増すために採用されているため、一般的に、石数は価格が高いものほど増える傾向にある。
そのためアンティークウオッチでは同じ設計のムーヴメントであっても、石数が多いほうが高級仕様として、良いムーヴメントの目安とされていた。しかし素材もよくなり加工精度も上がった現代においては、石の数だけでは判断がつかなくなってきているようだ。
なお最低17石あれば、機能的に問題ないとされている。
文◎松本由紀(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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