1963年に発表されたポルシェ904カレラGTS。レーシングカーとしての生い立ちですが、ホモロゲーションを取る意味合いもあり、100台以上生産され公道も走れるヒストリック「スーパースポーツカー」として知られています。日本のクルマ文化ともゆかり深いこの一台に触れてみましょう。

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コンセプトは「サーキットへ自走していけるスポーツカー」
優れたデザインと走行性能
GT-Rとの因縁を作ったクルマ…
伝説を作ったポルシェ904、その価格は…

コンセプトは「サーキットへ自走していけるスポーツカー」

ポルシェ904は「サーキットを走るため」ポルシェが開発したスペシャルモデル。現在でいうところの「カレラGT」あるいは「ポルシェ918スパイダー」のご先祖といえるモデルですね。ホモロゲーションを獲得するために製作もされているので、公道も走れるモデルが市販されています。

貴重な走行動画がUPされていますが、これは6気筒のモデルなのだとか。ボクサー独特のエンジン音で走り去る姿は時を超えても美しく、またどこか未来的でもある、不思議な魅力を感じてしまいますね…。

優れたデザインと走行性能

スカGと共に伝説を作った「904カレラGTS」、その価格は…
(画像=『CarMe』より 引用)

パワーユニットは当初は4気筒モデルでしたが、その後6気筒、8気筒と進化していきます。

初期モデルはDOHC水平対向4気筒1,966ccエンジンを搭載、180PS/7,200rpm、20.5kgm/5,000rpmを発揮。優れた空力と、軽量ボディ(650kg!)も相まって、最高速度は260-262km/hを記録したそうです。

エキゾーストを公道仕様へと躾けたモデルでも、155馬力/6,900rpm、17.2kmg/5,000rpmを発揮、最高速は250kmを発揮したそう。現代の感覚でも優れた運動性能といえますが、繰り返しますが、このモデルは1963年に作られたものなのです。

シャーシは箱型断面の鋼板プレス製ラダーフレームを採用、そこにFRP製ボディを接着させています。このデザインは「フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ氏」が担当しており、航空機メーカーのハインケルが製造したとされています。その甲斐あってか、わずか650kgの軽量ボディとCd値0.34を実現しています。

そういえば、どことなく航空機の香りがするデザインでもありますよね。