運動を偽装する脳機能改善薬が開発可能
今回の研究により、運動の効果は輸血によって他の個体に移植できることが示されました。
また運動によって血中に分泌されるタンパク質(クラステリン)が脳の炎症を抑え、脳機能を改善しているとされました。
運動による脳機能改善の研究は数多くなされていますが、単一の血液成分が運動効果をになっていることが示されるのは、非常に珍しいと言えるでしょう。
研究者たちは、血中クラステリンを増強する薬剤が開発できれば、運動を偽装して、脳機能改善や認知症の治療に役立つ可能性があると考えています。
参考文献
Blood from marathoner mice boosts brain function in their couch-potato counterparts
元論文
Exercise plasma boosts memory and dampens brain inflammation via clusterin
提供元・ナゾロジー
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