「新イカ」もコウイカ

そんなコウイカですが、ちょっと変わったところでは「シンイカ」と呼ばれることがあります。これは「新烏賊」であり、つまりイカの新仔ということです。

シンイカは、初鰹やコハダのシンコなど「初物」を尊ぶ江戸っ子が愛した魚介のひとつで、コウイカの新仔を指します。甲長が5cmほどの小さな子イカで、丁寧に開いて1匹1貫ツケの寿司にされるのが基本です。

スミイカ、ハリイカ、マイカ、新イカ・・・すべて同じイカって知ってる?
(画像=江戸っ子は「新仔」を好む(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より 引用)

コハダ同様にもともとの価格が親と比べると高く、さらに捌くのにも手間がいるため、寿司ネタとしてはかなり高級な部類となります。食味は柔らかく、爽やかな甘味があり、親と比べると趣がやや異なります。初夏の江戸前寿司ネタの顔のひとつといえるでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

【関連記事】
ゼロから始める「カヤックフィッシング」 マダイを釣るためのキホン5選
船長に聞く「沖釣り初心者の心得」:東京湾LTアジ 厳選船宿8選も紹介
大豆ではなく「魚で作った」味噌とは? 実は各地に存在する発酵魚介食材
干物にすると飛躍的に美味しくなる海釣りターゲット4選
釣り編集者が上天草へお試し移住 移住家族に聞く「リアルな本音」とは?