この3月に米国エネルギー省(DOE)のエネルギー情報局(EIA)が米国のエネルギー予測「Annual Energy Outlook」(AEO)を発表した(AEOホームページ、解説記事)。

この予測で最も重視されるのは、現状の政策と、もっともありそうな将来の技術・価格に基づいた「参照ケース」の計算だ。

次いで、経済成長率、石油価格、再エネ価格などについて、現実的な範囲での感度分析が行われている。

もっともオーソドックスな予測方法だ。かつては日本でもプロはみんなこうやっていた。

最近、2050年にCO2をゼロにする「脱炭素」という、夢物語のような「予測」が世界中に溢れかえっている。

だがこの予測は、全く惑わされていない。さすが、米国エネルギー省のプロたちだ。

「参照ケース」では、天然ガス生産も、石油生産も、2050年になってもガンガン続く。自動車も、殆どがガソリン車のままだ。

米国政府の現実的で脱炭素全否定のエネルギー予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)
米国政府の現実的で脱炭素全否定のエネルギー予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)
米国政府の現実的で脱炭素全否定のエネルギー予測
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

さて一方で、バイデン政権は2030年にCO2半減、2050年にCO2ゼロと宣言している。

どちらの予測を信じますか?

文・杉山 大志/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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