コロナウィルス感染対策として有効なのが、マスクの着用です。飛沫感染を防止することに効果があるとされ、東京でもほとんどの人が真夏の中マスクをして歩いています。
ジョギングをしたり、1人で歩いているのに、マスクをしている人までいますが、これは果たして意味があるのでしょうか。誰とも会話をせず、すれ違うことすら稀なので、飛沫感染リスクはゼロ。マスクをする感染防止メリットは、ほとんどないと思います。
以前出かけた、虎ノ門にある飲食街では、入り口でマスクの着用と、アルコール消毒を要請されました。ところが中に入ると、多くの人たちがマスクを外し、三密状態で大声を出しながら飲食をしている。何のためのマスクとアルコールなのかよく解りません。
日本経済新聞の記事によれば、同志社大の中谷内一也教授(社会心理学)が、マスクの着用頻度に最も影響する理由を、標準化偏回帰係数という指標(最高は1)を使って解析しました。
それによると、マスク着用の最も大きな要因は「人が着けているから」で0.44で、その次は「不安の緩和」で0.16。「自分の感染防止」「他人の感染防止」は数値がゼロ近くで、ほぼ関係がないという結果になったそうです。
元データを確認していないので、分析結果の信ぴょう性は保証できません。しかし、もし人が着けているという同調圧力と、着けていれば取り敢えず安心という不安の緩和という2つの要因がマスク着用の理由だとしたら、まさにこれは日本人の「思考停止」です。
私もマスクをいつもカバンに入れて持ち歩いていますが、着用するのは同調圧力に耐えきれない公共交通機関を利用する時だけです。
東京は今週も猛暑が続いており、今日も最高気温は35度近くになると言われています。
コロナ感染防止も大切ですが、それ以上にマスク着用による熱中症のリスクに気をつけた方が良いと思います。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
文・内藤 忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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