今すぐ経営理念に照らして釈明を
今回、吉野家は「当該役員が講座内で用いた言葉・表現の選択は極めて不適切であり、人権・ジェンダー問題 の観点からも到底許容できるものではありません」「吉野家はお客様にご満足いただける商品・サービスを追求し続けております」と主張、「当社は今後一層コンプライアンス遵守の徹底に取り組むべく、コンプライアンス教育の見直しを図り、すべてのステークホルダーの皆様に対し、高い倫理観に基づく行動をお約束します。」とのお詫びを発表するに至った。
しかし、消費者を「中毒にさせる相手」とみている点を否定するなり、今すぐ釈明することが必要だろう。これまで築き上げた「ブランド」が毀損してしまう。
必要なのは「高い倫理観に基づく行動」よりも「顧客を中毒にする戦略を無意識的にせよ共有していないことの証明」であり、「幹部がそう思って発言してしまった原因分析」ではないだろうか。
今回結果的に、利用者への「ぶぶ漬け」戦略(「早くお帰りください」という意味)になってしまった。消費者との「関係再構築」を吉野家に期待したい。
文・西村 健/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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