A.暑いと金属が伸びて遅れ、寒いと金属が縮んで進みがちになる

時計は水、磁力、衝撃など、影響を及ぼすものが多くある。気温もそのうちのひとつだ。

修理技術者によると、時計の内部は、テンプやヒゲゼンマイなどの様々な部品が金属でできているため、温度変化による膨張や収縮が原因で遅進が発生する場合があるそう。 特に影響を受けやすいのは、髪の毛ほどの細さしかないヒゲゼンマイで、非常に気温の影響を受けやすいという。

というのも、金属は気温が高いと膨張し低いと収縮する。つまり、気温が高くなるとヒゲゼンマイが伸びて時刻が遅れてしまい、逆に低くなるとヒゲゼンマイが縮んで進みがちになるのだ。

夏や冬など、室内外の温度差が大きくなる季節や、極度な高温、低温の場合は特に影響を受けやすいようだ。

Q25.気温の変化で、時刻の進み方にどう影響するか
(画像=写真はロレックスのムーヴメントには、温度の変化に強いだけでなく、耐磁性にも優れる“ブルー・パラクロム”をヒゲゼンマイに採用している、『Watch LIFE NEWS』より 引用)

ただし近年では、特殊合金やシリコンをはじめ、写真で取り上げたロレックスのブルー・パラクロム・ヒゲゼンマイなど、気温による影響を受けにくい素材を用いてヒゲゼンマイを製作しているメーカーが増えてきている。

文◎松本由紀(編集部)

提供元・Watch LIFE NEWS

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