1920年代、好景気に沸いていたアメリカではニューヨークなど大都市で高層ビルの建設ラッシュが始まった。ドイツのヴェンペが2020年に発表した“アイアンウォーカー”は、こうした建設ラッシュに従事した精悍な鉄工員に着想を得て誕生した新シリーズだ。それまで同社では、老舗高級時計宝飾店らしいクラシックでエレガントなモデルを中心に展開してきたが、アイアンウォーカーでは一転、ケースと一体型になった高品質なブレスレットを与え、スタイリッシュでかつエレガントな雰囲気をまとっていたことから、発表当時、新鮮な驚きをもって多くの時計愛好家から歓迎された。
その後、ローンチが開始されると、改めてクオリティの高さと、それに対しての良心的な価格設定に驚かされたファンは多いはずだ。ポリッシュ仕上げとサテン仕上げを巧みに使い分け、立体的な造形となったケースとブレスレット。そしてドイツクロノメーター認定を受けた高性能なムーヴメントを搭載するなど、完成度は非常に高い。また快適な装着感を追求した作りも高く評価されたポイントだ。
そのモデル名から重厚なブレスウオッチを連想させるが、実際には3針モデルのケース厚が9.75mm、クロノグラフモデルでも13.95mmと、オンオフ問わず使えるストレスフリーな厚みに抑えられている。さらに、ブルーカラーのアクセントが効いたダイバーモデルは国際的なレッドドット・デザイン賞2021を受賞するなど、デザイン面でも高い評価を得ている。こうして早くも同社のニューアイコンとしての地位を確立したアイアンウォーカーが、このたびラインナップを拡充。既存の3針、ダイバー、クロノグラフに加えて、新たにGMTモデルとタイド目盛り付きのダイバーモデルが登場した。

ハイライトはオレンジの差し色が効いたGMTモデルである。その実用的な機能とファッショナブルなデザインはビジネスユースとしても大いに活躍してくれるに違いない。なおこのGMTモデルでは、ムーヴメントに従来のETA社製ではなく、セリタ社製を採用している。もっとも、ヴェンペでは以前よりエボーシュは一度すべて分解し、自社で入念なブラッシュアップを施し、ドイツクロノメーター規格に準じているため、性能は遜色ない。




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提供元・Watch LIFE NEWS
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