A.一般的に“サファイアクリスタル”>“ミネラル”>“プラスチック(アクリル)”(強度順)の3種類がある

 文字盤を覆う風防(ガラスとも呼ばれる)は、名前のとおり、風による影響を防いでくれる、時計にとって重要なパーツとなる。
 風防には採用されている素材にいくつか種類があり、主にサファイアクリスタル、プラスチック(アクリル)、ミネラルが採用されている。

 サファイアクリスタルは硬度が高く傷がつきにくい反面、加工も難しいことから、主に高級時計に採用されている。ちなみに名前にサファイアとついているが、天然のサファイアを使用しているわけではなく、人工サファイアを加工して作れらている。
 デメリットとしては、強い衝撃に弱く、割れた場合は粉々になってしまう場合がある点。割れてしまうと文字盤に傷をつけてしまう可能性があるため、コンクリートなどの固い場所に落としてしまわないよう注意が必要だ。

 比較的安価な時計にはミネラルが使用されている。比較的低コストで製造することができ、サファイアガラスよりは柔らかいため加工がしやすいといったメリットがある。
 しかしサファイアクリスタルより硬度が低いため、欠けやすく割れやすい弱点をもつ。この問題を克服するために、上からコーティング処理されているものもある。

Q20.風防はすべて同じ素材なの?
(画像=一部の現行モデルのほか、スピードマスターは初期モデルの雰囲気を踏襲するべく、いまだプラスチックが採用されている、『Watch LIFE NEWS』より 引用)

 最も歴史が古い素材がプラスチック。アクリルとも呼ばれる。三つの素材の中では最も軽い素材であり、加工しやすいことが最大の特徴だ。主に1940年代~60年代頃の、いわゆるアンティークウオッチに使われている。
 硬質ではないためどうしても擦り傷がつきやすく、耐久性に難がある。そのため厚みを増してこんもりとしたドーム形のデザインにし、強度を上げているものが当時のモデルには多く見られる。

文◎松本由紀(編集部)

提供元・Watch LIFE NEWS

【関連記事】
【第4回-セイコー(プレザージュ&セイコー 5スポーツ)】3大国産時計の売れ筋モデルを調査、本当に売れた時計BEST3
【1位〜5位まで一挙に紹介します】“タイムギア”読者が選んだ、欲しい腕時計ランキングTOP10-後編
進化したエル・プリメロを搭載したゼニスの意欲作、“クロノマスター スポーツ”が登場
菊地の【ロレックス】通信 No.078|小振りで着けやすいベーシックな旧エアキング
アンティークの無名クロノグラフって知ってますか?