京東(JD)
・売上高:2,759億元(約5.4兆円) 前年比23%増 市場予想を上回った
・純損失:52億元(約1,000億円) 前年の純利益243億元から赤字転落
・年間アクティブユーザー数:5.7億人 前年比21%増

アリババの競合相手である中国EC市場シェア2位の京東、EC事業では出店者数が1~9月の合計を上回り、増収につながった。出店者への運営サポートと独自の物流システムが魅力的であることが原因のようだ。
しかし、第三四半期からさらに損失が拡大しており、決算が発表された当日に同社の株価は一時16%近く下落した。
また、年間アクティブユーザー数は第三四半期に比べて1,800万人と3%微増となり、ユーザー規模拡大に低迷が見え始めた。
売上について見ていくと、直販事業の収入は前年比22%増加しており、広告や物流を含むサービス事業の収入は前年比28%増加となった。
一方で営業損失の部分では、共同購入ECの「京喜」などを含む新規事業の営業損失が前年から233%拡大していた。さらに、従業員への持ち株配当を含む一般経費などのコストや、投資損が跳ね上がったことが赤字拡大につながったと思われる。
IT業界でアリババやテンセントなど、リストラを噂されている企業が相次ぐ中で、京東もコミュニティ型共同購入ECのような不採算事業を中心にリストラを決行すると報じられていた。今後は損失縮小に向けて調整が行なわれていくと思われる。
また、物流企業を買収したこともあり、物流事業がさらに強化されるだろう。
美団(meituan)
・売上高:495億元(約9,500億円) 前年比31%増
・調整後純損失:39億元(約760億円) 前年より174%拡大
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