紀北の春タチウオが気になる季節
昨年末の寒波襲来により、紀北の波止場から姿を消したタチウオ。年がかわっても厳しい寒さが続いたが、3月後半になると、やっと気温が平年値を越えるようになり、海水温が上がってきた。
こうなってくると、タチウオの釣れ始めがいつになるのかとソワソワしている日々である。タチウオフアンのアングラーも、タチウオの動向が気になるところだろう。そこで、前年までの釣果実績を照らし合わせてみて、今後の予測をしてみた。
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春タチの動向
3月は川の上流から雪解け水が流れてきて、海水温が低下する時期である。気温が上昇する4月になり海水温が上がってくると、タチウオのベイトになるイワシや稚アユが波止場周りで見られるようになり、サビキ釣りでもイワシに混じって稚アユがよく釣れるようになる。そのベイトを狙って、タチウオが接岸を始める。
海水温が15℃を越えて、河川に稚アユが活発に遡上するようになると、ベイトとなる稚アユを狙って川の河口にタチウオが接岸してくる。このころは釣れ方にムラがあるが、6月になり海水温が上昇してくると、抱卵したタチウオが接岸を始め、夏タチが安定して釣れ始める。この時期は小型が少なく、釣れれば80cm以上で、メートルオーバの良型が交じってくるのも魅力だ。
紀北の春タチポイント
では、そんな春タチが狙える紀北のタチウオポイントを紹介する。紀北には、タチウオの狙えるポイントが多くあるが、ここでは実績のある「マリーナシティの沖向きの護岸」、「水軒鉄鋼団地」、「紀の川右岸・ドックラン」のタチウオポイントを紹介する。
マリーナシティ
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マリーナシティは、海南市にあり、遊興施設がある埋め立て地だ。西に向いている沖向きの護岸は足場がよく、休日でも釣り座に困らないほど広い。また、駐車場やトイレが完備されている便利な釣り場だ。
沖向きの護岸一帯がタチウオのポイントで、その中でも防波堤の南北の端付近は潮通しがよく、タチウオの好ポイントになっている。港内向きでも、タチウオがよく釣れている。
また、護岸は沖向きに突き出ていて水深があるので、タチウオの他にアジやイワシが群れで接岸してきて、これに付いてくるハマチやシオ、サゴシなどの青物、カマスやアオリイカ、コウイカが狙える。さらに、海底は砂底なので、投げ釣りでキスが狙え、ゆっくりと引き釣りをすると、20cmクラスの良型が釣れる時がある。釣れたキスにヒラメやマゴチが食い付いてくる時があるので、気が抜けない。
▼この釣り場について
マリーナシティ
水軒鉄鋼団地
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水軒鉄鋼団地の釣り場は、和歌山港内にあり、沖合いが荒れていてもここは波は穏やかで釣りが可能だ。
釣り禁止になっている対岸の紀の川河口青岸はタチウオ狙いで超有名な釣り場だったが、ここも負けず劣らずの釣り場である。車を横付けで釣りができる所があるので、タチウオシーズンになれば、釣り座を確保するのが難しくなるほどの人気釣り場だ。イワシなどのベイトが港内に入ってくると、それを追いかけてきたタチウオが釣れ始める。
やはり、埋め立て地の北東角が潮通しがよく好ポイントになっている。20cmオーバーのアジもカゴ釣りでよく釣れるので、タチウオの時合いまでにアジを狙っても面白い。ここでは、ゴミのポイ捨てが問題になっているので、必ず、ゴミは持ち帰るようにしよう。
▼この釣り場について
水軒
紀の川右岸・ドッグラン
ドッグランは紀の川の右岸にあり、駐車場とトイレがある。土入川との合流部までがポイントで、朝と夕方のマヅメ時に上げ潮が重なれば、タチウオがベイトを追って潮に乗って川を遡ってくる。ゲストに、マゴチ、ヒラメ、シーバスが釣れ、専門に狙っても面白い。
また、ボラの子供のイナを追って、青物の回遊もあり、年末から2月にかけて、メジロ~ブリクラスが飲ませ釣りで釣れていた。
河口の上流部になるので、ベイトがいない時や大雨で、濁りがある時は、アタリが全くない。事前に釣果情報などを確認してからの釣行がいいだろう。
蔓延防止宣言が解除されても、気が抜けない時があると思うが、密になりにくい釣りを楽しんでほしい。
▼この釣り場について
紀ノ川右岸・ドッグラン
<谷口墨人/TSURINEWSライター>
提供元・TSURINEWS
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