アンチエイジングは言葉のごとく「年齢を重ねることに逆行して若々しくいる」ことを意味します。女性であればお肌の手入れをすることだったり、アンチエイジングで肉体を衰えさせないためにトレーニングしている女性は多いと思います。しかしここで問題になるのが、トレーニングをすると体内に活性酸素が作られることです。前回の記事では、身体を“錆びつかせる”ように蝕む「活性酸素」とは何なのかについて。今回は、「活性酸素を取り除くか方法」について、コンディショニングコーチの桑原先生にお話しを聞きました。

まずは前回の記事「活性酸素とは」をご覧ください????

桑原 弘樹(くわばら ひろき)先生
桑原塾主宰。スポーツサプリメント『パワープロダクション』の産みの親。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&トレーナー協会)PDA。武藤敬司氏率いるW-1(レッスルワン)コンディショニングコーチ。国内外のトップアスリートに対して独自のコンディショニング指導を行い、各種スポーツ誌への執筆や講演会を実施するなど多方面にわたって活動中。

文:Woman’sSHAPE編集部

老化の原因“活性酸素”を取り除くには

「活性酸素が作りやすい環境にいて、トレーニングなんてできないじゃないか」と思う方がいるかもしれませんが、もちろん人間の身体には活性酸素を取り除く機能も持ち合わせています。それが、SODと呼ばれる酵素で、SODが多い人は活性酸素が作られにくく、若々しく見られます。ただしSODも年々減っていくもの。ここからは、SODの減少を抑える=活性酸素を取り除くための解決策を説明します。

SODの減少を抑える栄養素

活性酸素は反応が強く、安定しない物質です。言い方を変えれば、周りにあるものとすぐ結びつく特徴があります。この特徴を利用し、活性酸素が細胞を破壊したり、悪玉コレステロールと結びつく前に、先に活性酸素に反応するものを体内に入れておけば、活性酸素を減らすことができます。

3つのビタミン

その代表的なものがビタミンで、高酸化力が強いと言われるビタミンは、ビタミンC、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンEの3種類です。これらを身体の中に入れておけば、SODの力を使う前に活性酸素を中和してくれます。つまりこれらのビタミンを摂ることで、活性酸素の増加を抑え、活性酸素がもたらす弊害を解決できるのです。
大きく説明を補足すれば、ビタミンCは水溶性なので、細胞と細胞の間にある水の部分で活性酸素と反応します。ビタミンAとビタミンEは脂溶性で、脂でできている細胞の中で活性酸素と反応します。なのでビタミン3種類をすべて摂ると、より効果的です。

ポリフェノール

またポリフェノールも活性酸素と結びつきやすく、高酸化力が高いものです。ポリフェノールは簡単に言うと、植物の色素で、赤ワインの赤色はぶどうの色素で、ブルーベリーのアントシアミン、大豆イソフラボンもポリフェノールの一種です。日常的にビタミンA、C、E、ポリフェノールを意識して摂るようにすると、SODに楽をさせながら、活性酸素を取り除くことができます。

運動することによって生まれる活性酸素に対して、運動することを抑えるのではなく、より自分を進化させるトレーニングをしつつ、そこで生まれる活性酸素を取り除くことも意識しましょう。では、ビタミンA、C、E、ポリフェノールをどのように摂るのか。ライフスタイルによってサプリメントをダイレクトに摂る人もいれば、食事で補う人もいると思います。ここでは、食事で補う上でのポイントを紹介しましょう。

食事で補う上でのポイント

ビタミンA、C、E、ポリフェノールを摂るのはフルーツと野菜です。フルーツと野菜を食べる=食物繊維というイメージがあるかもしれませんが、それは便秘が、数日間で不快になり、すぐに効果が分かるからです。逆に活性酸素は自覚症状がないまま身体に蓄積されていくもので、すぐに効果を体感することができません。しかし、食物繊維と同じように抗酸化という面でもフルーツと野菜には大きな意味があります。仮にお腹がいっぱいでも、意識してサラダを一品増やしたり、フルーツを食べたり、そういった心がけをするといいですね。

活性酸素・抗酸化はすぐに効果が現れるものではないため、他のことに比べてその効果を実感することが難しいです。アンチエイジングのためにトレーニングする、そこで生まれる活性酸素を取り除く。これは本当に大事なことなので、活性酸素には常に高い意識を持っておきましょう。

提供元・FITNESS LOVE

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