決起集会における志位委員長の言葉から
共産党は自衛隊を違憲だが活用し、将来なくす政党と思っていた。しかし、今回の決起集会での志位委員長の発言からすると、個別的自衛権を行使する自衛隊は9条下で容認してしかるべき存在と言えるのではないだろうか。
共産党は安保法制以前の自衛隊は合憲と考え、国を守るために自衛隊を活用する。ただ、本心では非戦・非武装を望むので、将来的には国民が軍事力不要と考えれば解消するのか。
あるいは、それ以前の自衛隊も違憲と考え、将来的には憲法上、軍として認めることなく国民の合意の元で解体する。しかし、それまでは主権侵害に際しては自衛隊を出動させるのか。
やはり、集会における志位委員長の言葉から読み解くと、9条と個別的自衛権を行使する自衛隊は両立すると考える共存派と言えよう。9条は自衛の措置を認め、それを行使する組織である自衛隊を容認している。
政策的な論点としては、その自衛の措置をどこまで行使するのか。国際法上の自衛権を有するが、集団的自衛権まで行使し得るのか、という点だ。このような考えであれば、現状としては立憲民主党と同様だろう。
セーフティネットとして
最大の問題は、条件が整えば自衛隊を無くすことだ。そこで共産党にお願いしたい。将来、安寧な世界となり、日本国民の多くが軍事不要と考えたとしても、日本国および日本国民を守る組織は存続させてほしい。
もし、それを解体するのであれば、話は変わるが、たとえば社会保障不要な社会と世論が醸成されれば、果たしてそれを全面的にカットするのだろうか。セーフティネットとして、政治の当然の責務をいつまでも果たしていただきたい。
文・一般投稿
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丸山 貴大 1998年(平成10年)埼玉県さいたま市生まれ。会社員。幼少期、警察官になりたく、社会のことに関心を持つようになる。高校1年生の冬、小学校の先生が衆院選に出馬したことを契機に政治に興味を持つ。
文・一般投稿/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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