
暴言が飛び交いやすいSNS
サポーターとは読んで字のごとく「サポートする人」であるが、こんな当たり前のことをまったくできてない人たちが見受けられる。特に応援しているクラブが負けた時や調子が悪い時には、サポーター個人の本性が表れやすい。心無い言葉でクラブに暴言を吐いたり、サポーター同士で言い争いを始める。まさに愚の骨頂だ。
今一度問いたい。安易にスタジアムやSNSで暴言を吐いたり「〇〇選手いらない」「〇〇アウト」と発言してはいないだろうか。心当たりのある人は本当のサポーターとは言えないだろう。
選手たちやクラブスタッフの士気にも大きく影響を及ぼす。クラブとしてもこのような人たちはサポーターと思っていないのではないか。また言葉のナイフが飛び交う中でもパフォーマンスを落とさずにひたむきに戦う選手や監督たちは、本当に偉大だということだ。幼稚で低俗な雑念にも滅気ずに最前線で戦う姿に、尊敬の念を忘れてはならない。
自己顕示欲、承認欲求のためではない
さらに極めて危険な行為であると感じるのは「個人のストレス発散や自己顕示欲、承認欲求のためにサッカーが利用されている」状態に陥ることである。こうしたケースがあった。
そのクラブは開幕から絶不調で連敗スタートから始まった。勝てない中でサポーターの不満が噴出。どこのメディアを見渡しても批判の嵐で、クラブの不甲斐なさをことごとく袋叩きにした。後に初勝利を手にして調子を取り戻すことに成功したが、その途端にサポーターは一斉に手のひらを返し嵐が過ぎ去ったのだ。
またそのクラブサポーターは、ホーム試合の時にわざわざアウェイサポーターが陣取るエリアの近くで観戦し、ゴールが決まった瞬間にアウェイ席目掛けて煽り立てるという愚行に出た。しかもその様子を自ら動画撮影をしてSNSへ投稿する始末。彼らにとって、サッカーは二の次であるということを証明したシーンでもあった。
そのサポーターたちの振る舞いには、人間の愚かさを覚えた。単純に個人的なストレス発散のためにサッカーが使われ、その人たちの人生においてサッカーは重要ではないと示していることに、強烈な違和感を感じた。
クラブが一体何のために存在しているのか、サポーターとしてあるべき姿は何なのか、ぼやける一幕がある。このような破綻している状態は、クラブとしても必ず避けなければならないだろう。クラブとサポーターの関係性が脆く、ヒビが入れば一気に崩壊する関係になってはならない。
クラブと共存共栄していくためにも、今こそ我々の立ち振る舞いを見直さなければならない時期に差し掛かっているのではないか。改めてスポーツの本質への回顧と現在のスポーツ観戦の多様性、そしてクラブをサポートする意識を忘れてはならない。
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