サーキュラ(CIRCULA)は1955年にドイツで創設された日本未上陸の時計ブランド。フランクフルトから南に約160kmに位置するフォルツハイムで、ハインツ・フーバーによって創業されたブランドであり、現在は3代目が高品質な時計を製造している。大手資本に属さない独立系のマイクロブランドとしては、かなり歴史の古いブランドの一つと言えるだろう。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

時計ブランドとしての活動は55年からスタートしているが、その歴史はさらに古く、26年からフォルツハイムを拠点に時計、宝飾品の卸売業を行ってきたフーバー商会を原点としている。家業で経験を積んでいくなかで、既存の時計や宝石の取引のみならず自分の手で時計を製造してみたいという思いを抱いた初代当主は、機械式ムーヴメントにおける“テンプの循環”を意味する“サーキュラ”をブランド名に採用し、オリジナルブランドを創設したというわけだ。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 創業した55年から現在に至るまで、サーキュラのビジネスは幾度か時代による大きな変化を遂げており、50年代は機械式時計を製造し、卸売業者であるフーバー商会を介してドイツの時計専門店に販売していたが、70年代のクォーツショックで機械式時計からクォーツ時計の生産に切り替えざるを得なくなる。 直近の事業転換は2017年で、創業者の孫である、コーネリアス・フーバーによって行われた。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 結婚祝いとして両親から55年に製造されたサーキュラの時計贈られたコーネリアスは、時計製造に対する情熱に目覚め、再びサーキュラを本格時計ブランドとして再生し、独立系ブランドとして成長させるため、過去に製造していたモデルをモチーフに、ドイツメイドにこだわる機械式時計のコレクションを製造し、オンラインで販売する事業をスタートさせたのだ。

 今回は、ドイツメイドにこだわって個性的なモデルを展開する新生“サーキュラ”に注目し、そのコレクションから3つのモデルを紹介する。

サーキュラ(CIRCULA
スーパースポーツ

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 スーパースポーツは、ダイバーズウオッチが現在の様にスポーツウオッチの主要ジャンルとして幅広く流通する以前、開拓時代と言える50年代のモデルからインスパイアされたダイバーズウォッチ。過去のアーカイブを基にしつつフォルツハイムで企画、デザインから製作されており、ケースの中にインナーベゼルを備えた、スーパーコンプレッサー仕様のケースが再現されている。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 120クリックの逆回転防止インナーベゼルを装備したケースのサイズは40mmで、厚さ12.8mm。ねじ込み式リューズ、サファイアガラス風防を備えることで300m防水性能を確保した堅牢なケースには、セリタ の自動巻きムーヴメント、SW200-1が搭載されている。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 文字盤色はブラック、ペトロール(ブルー/グリーン)、グレーLE(グレー文字盤は日付表示なし、99本限定)の3種類から選択が可能で、販売価格は587ユーロ(約8万円)。

サーキュラ(CIRCULA)
アクアスポーツⅡ

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 次に紹介する アクアスポーツⅡは、1970年代に製造されたサーキュラ・ダイバーズウォッチから着想を得た樽型ケースと、カラフルでレトロな文字盤デザインが特徴的な200m防水機能のダイバーズウオッチ。

【黒い森でコスパ抜群の実用時計を製造】ドイツの独立系時計ブランド、サーキュラ(CIRCULA)に注目
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 ねじ込み式リューズ、サファイアクリスタル風防を備え、ケースサイズ40mm、厚さ12.8mmのケースには前段同様にセリタの自動巻きムーヴメント、SW200-1を搭載。文字盤色は、ブルー、グレー、メテオライトLE(ムオニオラスタ隕石を使用した99本限定)の3色から選択可能。販売価格は599ユーロ(約8万2000円)。

サーキュラ(CIRCULA)
プロトリアル

 最後に紹介するのは、現在製作中のフィールドウオッチ、プロトリアル。 8万A/mまでの耐磁性に加えて、表面にDLC加工を施すことで1200ビッカースまでの耐傷性能を持つステンレススチールケースを採用している。このケースはドイツ、フランクフルト近郊の専門業者がコルステライジングと呼ばれる特殊ステンレス加工処理を施すことで製作されているようだ。

 ケースのサイズは40mmで、厚さ12mm。ねじ込み式リューズ、サファイアクリスタル風防を採用することで150m防水を確保。ケースの内部には、セリタの自動巻きムーヴメント、SW200-1を搭載している。

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(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

 文字盤色は3色から選択可能で2022年10月の 出荷開始は予定をしているが、2022年9月までに予約した場合の販売価格は719ユーロ(約9万8000円)、2022年10月の販売価格は付加価値税込みで、769ユーロ(約10万5000円)。

》サーキュラ(CIRCULA)

文・William Hunnicutt/提供元・Watch LIFE NEWS

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