カシオ計算機協力のもと、毎月、トレンドや季節、予算などといったテーマ別に“G-SHOCK(ジーショック)”の人気モデルを紹介する【月刊G-SHOCKランキング】。
今回は、近年G-SHOCKでラインナップを増やしているカーボン素材採用モデルの売れ筋ランキングのベスト5をお届けする。
G-SHOCKにおける
新たなキーマテリアル
1983年の登場以来、樹脂素材を基本としてきたG-SHOCKだが、新素材に対しても常に目配せは怠りない。96年にはフルメタル外装のMR-Gを製品化しており、いまでは高級感あるメタル外装は現行G-SHOCKでも高い人気を誇るラインとして確立している。そしてもうひとつ、G-SHOCKにおいて重要な素材がカーボンだ。2017年にはGST-B100Xでカーボン製ベゼルを採用し、19年のGWR-B1000ではカーボンファイバー強化樹脂のケースを採用した新たな耐衝撃構造を実現。その高級感でG-SHOCKの新たな魅力を大きく引き出すことに成功している。
硬質で衝撃に強く、ステンレスよりもはるかに軽いというメリットがあり、マッシブで渋みのある質感がG-SHOCKのコンセプトにもマッチしているカーボン素材だが、加工が難しいという弱点からなかなか製品化に至らなかった。他社でもカーボンをフィーチャーした時計は徐々に出てきているが、高級メゾンであっても切削、成形、研磨といった技術を確立するのに手を焼いているようだ。しかし、どうしても経年による劣化が避けられない樹脂と比べるとカーボンは耐久性が高く、耐アレルギー性などのメリットも大きい。高級化路線を推し進めるG-SHOCKにとっては非常に魅力的な素材だったことは間違いなく、それゆえにカシオでは長年にわたってカーボン素材の研究に力を入れてきた。 カーボン製G-SHOCKが多く製品化されるようになったのは、ここ数年で工作機械の性能が飛躍的にアップし、かつては難しかったカーボンの加工が可能になったという背景がある。今後はカーボン素材のG-SHOCKがもっとラインナップに増えていくことが期待される。今回はそんなカーボン素材を使った人気モデルTOP5を紹介しよう。
人気BEST 1
MTG-B2000YBD-1AJF
カーボンファイバー強化樹脂によるモノコックケースとメタル素材を融合したMTG-B2000をベースに、ベゼルにもカーボン素材を採用して、全体をMT-Gらしいマッシブなデザインにまとめたモデル。サイドのベゼルフレーム部もカーボン化することで重さを77%軽減。ベルトもメタルにファインレジンを重ねたレイヤーコンポジットバンドを採用するなど、高級感あるデザインをキープしながら徹底的な軽量設計が成されている。Bluetooth経由によるスマホとの連携など、機能性も満点だ。
