利用回数を重ねるほどに
単価が伸びる傾向あり
食品配送サービスは収益化が難しい事業だ。今回のサービスでは配送料のほか、店頭と大きく変わらないことに配慮しながら一部商品は価格を上乗せし、商品の粗利ミックスによって収益をあげられるようにしていくという。
サービスを軌道に乗せるうえで重要とするのが、リピート客の獲得だ。既存のOniGOのサービスの傾向としては、生鮮品が中心によく売れ、利用回数を重ねるごとに単価が伸びていく傾向にあるという。「注文から30分以内で商品が届くことへの驚き、感動は大きい。利用を習慣化させ、離脱させない工夫が大事だと考えている」(伊藤氏)。ヨークは、まずは1日の利用件数を2ケタ台に、将来的には平均利用単価が 3000~4000円となるサービスをめざす。

将来的には
都市型小型店に導入を
セブン&アイグループのヨークだが、今回の実験はあくまでヨーク独自の試みで、グループの別の企業に広げていく予定はないという。今回の取り組みを軌道に乗れば、現在ヨークが開発を推進している都市型小型店に導入していきたいとの意向を示している。 コロナ禍で食品宅配ニーズが急増し、食品スーパー各社は対応策を急いでいる。自前でサービスを展開する企業もあれば、アマゾン(東京都)や楽天グループ(東京都)などの大手プラットフォームに乗るなど、その手法は各社で分かれている。
今回のヨークとOniGOの協業策は、食品宅配サービスにおける新しい連携のかたちに挑戦していると言え、その成否に注目したい。
提供元・DCSオンライン
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