世の中には様々な学歴を持ったニートがいますが、中には大学を中退してニートになった人もいます。

大学中退ニートは就職において特に苦戦するものですが、その理由は「ニート歴」と「大学中退歴」がダブルで人材としての価値に悪影響を及ぼすからです。

それでは、一体どのような方法で大学中退ニートは脱ニートできるのでしょうか。

この記事では、

  • 大学中退ニートの割合
  • 大学中退ニートの就活が困難な理由
  • 大学中退ニートが社会復帰するためのステップ

について解説していきます。

中退のレッテルとニートの現状の両方に苦しみ、なかなか社会復帰できずにいるニートの方にぜひ読んでいただきたい内容です!

目次
大学中退したニートの割合
大学中退ニートが就職で苦戦する3つの理由

大学中退したニートの割合

大学中退ニートが就職で苦戦する3つの理由 | 社会復帰する方法3ステップも解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

大学中退ニートの割合はニート全体のうちどのくらいを占めているのでしょう。

ここでは、ニートの学歴とニートの中で中退歴のある人の割合について解説します。

まずは、ニートの最終学歴のデータをご覧ください。

▼ニートの最終学歴まとめ

中卒高卒専門卒大卒
全体の16.3%全体の29.1%全体の18.2%全体の29.7%
参考:財団法人社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究報告書」

ユーくん へぇ。案外大卒のニートが結構多いんだ。高卒と変わらないんだね!

ニートの学歴を見ると、中卒・専門卒が全体の3割強を占めています。

逆に高卒・大卒の占める割合が6割ほどとなり、多くのニートが高卒もしくは大卒の学歴を持っていることが分かります。

ダルマちゃん 興味深いのは高卒と大卒がほぼ同じ割合であること。ニートは低学歴だと思われていることもあるけれど、それは間違ってるんだ。

では、今回のテーマとなる大学中退ニートの割合について見てみましょう。

ニート全体に占める中退者の割合は以下の通りです。

▼ニート全体に占める中退者の割合

高校中退大学中退専門学校中退合計
12.0%12.0%7.7%31.7%
参考:財団法人社会経済生産性本部「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究報告書」

ユーくん ニート全体の31.7%が何らかの中退歴を持っているんだね。

大学中退ニートの割合は12%となっています。

ニート10人のうち1人くらいとなるため、あまり多くはない印象ですね。

しかし、全体の中退者を合計するとその割合は3割を超えています。

ニート内に占める中退者全体の割合は10人のうち3人以上となるため、決して少ないとは言えません。

大学中退ニートが就職で苦戦する3つの理由

大学中退ニートが就職で苦戦する3つの理由 | 社会復帰する方法3ステップも解説
(画像=『キャリアゲ』より引用)

大学中退ニートは脱ニートする際の難易度がやや高くなると考えられます。

その理由は、脱ニートの際に常に「大学中退」のレッテルにつきまとわれるため、ハードルが上がってしまうからです。

ここでは、大学中退ニートの就職が難しくなる理由をさらに細かく解説していきます。

ダルマちゃん 大学中退ニートの脱ニートが困難になる理由は大きく3つあるんだ。分かりやすくそれぞれ説明していくね!

企業の信頼を得ることが難しい

就職するということは、企業から選んでもらう必要があります。

企業が人材を選ぶ際には、

  • 長く企業に貢献してくれそうな人
  • やる気に満ち溢れている人
  • 簡単に投げ出さない人
  • スキルや経験がある人

などを優先的に採用しようと考えるのが普通です。

ダルマちゃん 採用して一生懸命教育したのにすぐに辞めてしまうことになったら時間も無駄になっちゃうからね。

ここで、大学中退の過去が足を引っ張ってしまいます。

中退したという事実があるだけで、企業はその人に対して

  • 長続きしそうにない
  • 難しい仕事を必死で覚えてくれない

などのイメージを抱いてしまいがち。

つまり、大学中退ニートは、ただのニートよりもさらに信頼を得にくいのです。

この点が就活を難しくさせる要因となっています。

ニート期間が長くなると就職率が下がる

大学中退ニートは、脱ニートに苦戦しているうちにどんどんニート期間を伸ばしてしまいます。

そして、ニート期間が長くなることでさらに就職率が下がってしまうという悪循環に陥ります。

▼フリーター継続期間と正社員になれた割合

大学中退ニートが就職で苦戦する3つの理由 | 社会復帰する方法3ステップも解説
(画像=出典:労働政策研究報告書「大都市の若者の就業行動と意識の分化」、『キャリアゲ』より引用)

このデータはフリーター期間と正社員就職率の関係を示したもの。

ニートのデータではないものの、正社員就職率は「正社員から離れている期間」が長くなるほど下がることが分かります。

ユーくん 本当だ。1年を過ぎた後の下り幅がすごいね。フリーター期間は1年までにしておかなきゃヤバいってことがすごく分かるよ。

フリーターのデータでこれなら、大学中退ニートの数値はさらに厳しいものになることが予想されます。

正社員就職はニート期間が短いほど叶えやすく、ニート期間が伸びればそれだけ難易度が上がるということですね。

逃げ癖がついている

大学中退ニートとひとくくりにしても、中退の理由は様々です。

中にはやむを得ない理由で中退した人もきっといるでしょう。

しかし、多くの中退者は

  • 人間関係のトラブル
  • 勉強に対する意欲がなくなる
  • バイトに打ち込み過ぎて単位を落とす

など、自分に原因のある問題(事故や病気ではない)を理由に中退の道を選んでいると考えられます。

この場合に注意すべきは「逃げ癖」がつくこと。

大学を中退することは、理由はともかく「一旦やると決めたことから逃げた」ことになります。

ユーくん たしかに大学中退って結構大きな決断だもんなぁ。

一度大きな挫折や失敗を経験すると、負け癖や逃げ癖がつきがち。

本人の能力が足りないのではなく、「あっさりあきらめてしまう」ことに慣れてしまうのです。

就活に至っても、数社エントリーした結果書類選考さえ通過できなかったとなった場合に、「やっぱり無理だ」と考えてしまうのが、大学中退ニートあるあるです。

ダルマちゃん 数社応募したくらいではうまくいかなくて普通なんだ。やっぱり簡単に挫けない強い精神がニートの就活には必要なんだよ。