就職を希望する人の多くはハローワークを利用しています。

ハローワークは、求人を検索するだけでなく、職業訓練が受けられたり、アドバイザーに直接相談することができたりと多くのメリットがあります。

しかし、ニートからの就職において、ハローワークの利用は効果的と言えるのでしょうか。

答えは「どちらとも言えない」、といったところ。

なぜなら、ニートがハローワークを利用するメリットもあれば、デメリットもあるからです。

今回の記事では、ハローワークの利用を検討しているニートの方に向けて、

  • ニートがハローワークでできること
  • ハローワークについて知っておくべきこと
  • ハローワーク以外の就職支援サービスについて

以上の3つについて解説していきます。

脱ニートを目指すあなたにぜひ読んでいただきたい内容です!

目次
ニートがハローワークで利用可能な4つのこと
ニートが知るべきハローワークの3つの特徴

ニートがハローワークで利用可能な4つのこと

ニートがハローワークで利用可能な4つのこと | メリットやデメリット、利用手順と方法
(画像=『キャリアゲ』より引用)

ニートがハローワークでできることは、仕事を探すことだけにとどまりません。

この章では、まず「ハローワークでできる4つのこと」について解説していきます。

1.失業給付金を受け取る

皆が当たり前のように「失業保険」と呼んでいるものは、正しくは失業給付金と言います。

失業保険という保険はそもそも初めから存在しません。

失業給付金は、ハローワークで受給手続きを行う必要があります。

ユーくん みんな失業保険って言うよね。僕もてっきり正式名称が失業保険だと思っていたよ。

失業給付金とは、失業中により安心して就職活動ができるようにするための給付金。

つまり、仕事を探す意志がある人が対象となります。

失業給付金の受給資格については以下の通り。

失業給付金の受給資格

  1. 就職できる能力がある(病気や怪我などの問題がない)
  2. ハローワークで求職活動を行っている
  3. 退職までに雇用保険に12ヶ月以上加入していた

退職してからすぐに失業給付金の手続きをとるのが通例ではありますが、万一手続きをし忘れた場合には、離職後1年までが給付金受給の期間となるため、お急ぎ確認ください。

ダルマちゃん 離職から1年とあるけど、3ヶ月給付金をもらう場合、待機期間も含めると離職後7ヶ月後くらいまでには手続きしておく必要があるよ!

ユーくん そうか。確かにすぐには支給されないもんね。もらいそびれないように早めに手続きしなきゃ!

2.職業相談する

ニートの中には、「ニートなのにハローワークに行っても何をすればいいか分からないんじゃないか」と心配になる人もいるかもしれませんね。

ですが、ハローワークでは職業相談が受けられます。

職業相談でできることは以下の通り。

  • 相談員に就職活動の動き方をアドバイスしてもらえる
  • 職業訓練などについての説明を受けられる
  • 適性検査や自己分析の方法を教えてもらえる
  • 脱ニートに関する個人の悩み相談が受けられる
  • 面接・履歴書の対策が受けられる

ニートの場合、まず何から始めればいいのか分からない、就活に自信がない、などの悩みを抱えている人も多いはず。

そんな不安や悩みも職業相談で解決していくことができます。

3.職業紹介してもらう

ハローワークで気になる求人を見つけたら、応募する際に紹介状を発行してもらってから応募する流れになります。

紹介状に記載されているのは以下の内容です。

  • 求職者の氏名
  • 選考方法
  • 面接日程
  • 企業の所在地と地図

ハローワークに求人を掲載している企業は、紹介状を受け取ることで、その求職者を雇用した際にさまざまな助成金をもらうことができます。

そのため、企業にとってもハローワークの紹介状はとても重要度の高い書類と言えます。

4.職業訓練の相談・申し込みをする

職業訓練はハローワークの求職者を対象に行われている、再就職のための訓練プログラムのことです。

今は、ハロートレーニングと言う新しい名前に変わっているので、覚えておくと良いでしょう。

ハロートレーニングは大きく2つに分けられます。

  • 離職者訓練
    雇用保険受給中の人を対象とした訓練
  • 求職者支援訓練
    雇用保険の受給が完了した、もしくは受給できない人を対象とした訓練

ダルマちゃん どちらも就職に役立つ職業スキルを身につけるためのものだよ。

ハロートレーニングを受けるためには、ハローワークで求職申し込みをした後に、ハロートレーニングを実施する施設の選考に合格する必要があります。

割と専門的な内容が学べるコースが充実しており、代表的なものだと

  • パソコン(ワード・エクセル)
  • 医療事務
  • 宅建
  • 介護
  • プログラミング
  • 自動車整備
  • CAD
  • 簿記

などがあります。

ニートからの就職では、「スキルがない」、「職歴が浅い」などのネガティブな理由で、どうしても自信を失くしがち。

職業訓練を受けてスキルアップを目指すのもよい方法であると言えます。

しかし、

  • 人気のコースは倍率が高い
  • 毎日職業訓練に通うのは大変
  • 就職に役立つレベルのスキルはなかなか身に付かない

などのデメリットもあるため、職業訓練さえ受ければ就職できる!と安易に判断するのは危険です。

ニートが知るべきハローワークの3つの特徴

ニートがハローワークで利用可能な4つのこと | メリットやデメリット、利用手順と方法
(画像=『キャリアゲ』より引用)

脱ニートを目指す際には、何かしらの就職支援サービスを利用することが多いです。

よく利用される就職支援サービスは以下の3つ。

  • ハローワーク
  • 転職エージェント
  • 求人サイト

転職エージェントは人材紹介サービスの一種で、求職者一人一人に適した転職を叶えるサポートが受けられるのが特徴です。

求人サイトは自分でエントリーや面接日程の調節などを企業と行う必要がありますが、空いた時間で好きなように活用できるのが魅力。

ダルマちゃん それぞれのサービスにメリットとデメリットがあるんだ。

ユーくん そうか。ニートが利用するならどれがいいんだろう‥。

ここで、3つの就職支援サービスを比較してみましょう。

▼各サービスの比較

求人の多さ求人の質サポートの充実度
ハローワーク○ 多い△ まあまあ△ まあまあ
転職エージェント△ まあまあ○ よい○ 高い
求人サイト○ 多い○ よい△ まあまあ

ハローワークの良いところは求人数の多さ。

しかし、サポートは相談員により当たり外れがあったり、大手企業の求人がほぼなかったりとデメリットも目立ちます。

かと言って、求人サイトは基本あなた一人で動く必要があるなど、サポート面で不安が残ります。

転職エージェントも、スキルや職歴があれば有利に活用できますが、ニートからの就職となると話は別。

ユーくん どれもピンとこないよね。結局どうするのがいいんだろう。

ダルマちゃん ニートからの転職となると、なかなか難しいんだ。デメリットが目立ってくるからね。

ここからは、ニートが知っておくべき、ハローワークの3つの特徴について解説していきます。

1.地域の求人に強い

ハローワークの求人の特徴として必ず知っておいていただきたいのが、「地元求人に強い」ということ。

求人サイトなどでは、まずエリアを絞り込み検索していく必要がありますが、ハローワークの求人はそもそも地元求人ばかり。

これは大きな違いですし、地元で就職したいと考えている人にとっては嬉しいポイントです。

ユーくん そのエリア以外の求人も探せるの?

ダルマちゃん 探すことはできるよ。でも基本的に地元での就職を希望する人の方がハローワークは適しているんだ。

3.中小企業求人が多い

ハローワークに求人を掲載している企業のほとんどは中小企業。

なぜなら、ハローワークでは求人から採用が決まるまで、企業側が料金を支払う必要がないため、求人広告費用をあまりかけたくない規模の大きくない企業が集中するからです。

ユーくん そうか。大きな会社なら掲載料を支払って求人サイトとかにバンバン掲載するだろうしね。

ニートから就職を目指すにあたり、なるべく規模の大きな会社に勤めたいと考える人にとっては、ハローワークの利用はあまりおすすめできません。

3.積極的に行動する必要がある

ハローワークはただ単に自分で求人を検索するためだけに活用することもできます。

一方で、職業相談や職業訓練などを積極的に活用する方法もあります。

これらは結局のところあなたの積極性にかかっているのです。

つまり、ニートがハローワークを利用して就職を叶えるためには、

  • 自ら相談窓口で声をかける
  • 自宅でもハローワークのネットサービスを利用
  • 何度でもくじけずに応募する

など、積極性と努力、そして根気が必要なのです。

ニートにとっては、ややハードルが高いと感じてしまうところですね。