デジタルヒューマンの企画・制作、研究開発を行う東映ツークン研究所では、新たな映像表現を目指して過去の偉人をデジタルヒューマン技術で蘇らせる取り組みを行なっている。
今回は、あの名優・松田優作さんの復活に挑戦、従来のデジタルアーチストによる再現手法に加え、AIによる形状と音声の復元などテクノロジーを掛け合わせたアプローチでデジタルヒューマン化を進めている。
松田優作さんを現代の作品に登場させる一大プロジェクト
東映ツークン研究所では「コンテンツの未来をデザインする」というミッションのもと、企画から制作、研究開発まで幅広く行なっており、昨今注力しているのがデジタルヒューマンの取り組みだ。
2017年に専門チームを編成、2019年からは3年間に及ぶデジタルヒューマン研究開発プロジェクトを進めてきた。
機械学習、LightStageといったテクノロジーと、従来のコンテンツ制作で蓄積したノウハウを組み合わせることで様々な案件で一歩先の作品作りを体現。今回は、唯一無二の名優・松田優作さんを現代の作品に登場させるべくデジタルヒューマンとして蘇らせる。
肌の表現や動きの再現にもこだわったAIによる復元
AIによる形状復元では、LightStageで取得した複数人の超高精細3DCGデータをもとに機械学習を使った顔モデル生成を行なっている。肌の表現、動きの再現にも新たな解析や推定技術を取り入れた。
さらに声の復元でも新たな取り組みに挑戦。ゲーム開発の3DCG制作から音声合成・声質変換を活用したソリューションまでを手掛けるORENDAが、音声復元および音声部分の総合ディレクションを担当。TARVOが開発したAI音声変換技術を使用して復元に挑むという。