NetflixやAmazonプライムビデオなどのストリーミングサービスで、年間100本程度の映画やテレビシリーズを観る海外テレビウォッチャーのキャサリンさんに、「隠れ家でこっそり鑑賞したい超過激な作品」を毎月2つオススメしてもらう連載。第7回は、英語圏で爆発的人気を誇る2つの大人向けアニメをご紹介。
■性教育をシュールに描いたアメリカ産コメディアニメ『ビッグ・マウス』(Netflixにて配信中)
第一話「イキそう」、第二話「みんな血だらけ」など、序盤からかっ飛ばしてるタイトルの通り、性教育を扱ったアメリカ産アニメ。とはいえ説教臭いわけでない。誰しもが思春期に直面したリアルな戸惑いや悩みを、コメディスタイルでド直球に描いているのだ。
“自慰”や“生理”など、日本だとついつい歪曲な表現されがちなポイントも、さすが配信作品と言わんばかりのストレートさで伝える。あまりの潔さに、爆笑必至かも。
何よりこの作品の魅力は、面白おかしいだけではなく、性教育やジェンダー教育ものとしてもちゃんと機能を果たしているところ。エンタメ王国アメリカだけあり、アニメ作品の幅広さにある意味感動してしまう。声を当てている俳優陣も、アメリカを代表する若手コメディ俳優が勢ぞろいで、お金のかけ方もハンパない!
~ひとりで楽しむ男の隠れ家ポイント~
教育ものとして機能しているとはいえ、さすがにお茶の間で観るには恥ずかしいかも。オープニングクレジットから、精子や子宮がポップに描かれるのは必見(!?)!
現在シーズン5まで配信中
■人生は思い通りにいかないという教訓を教えてくれる作品『ボージャック・ホースマン』
2014年にNetflixで配信され、“鬱アニメ”として約6年もの間、人気を博したアニメシリーズ。コメディアニメなのに、なぜ“鬱アニメ”と呼ばれ長い間愛されてきたのか? それは「ボージャック・ホースマン(主人公)は、人生そのもの」と評することもできる、そのリアルな人生描写にある。
90年代に馬のセレブ俳優として人気を博したものの、すっかり過去の人になってしまった主人公のボージャック。アルコール中毒でドラッグもやる、どうしようもない主人公を見て「ダメな奴だな」と笑うこともできるが、同時に視聴者にも「そんなあなたはこれを笑って観られるのか?」とメッセージを投げかけてくる。見るものに問題提起するストーリー構成は秀逸だ。毎シーズンの後半に、心にドスンと来るエピソードが必ずあるので一気見推奨かと。
~ひとりで楽しむ男の隠れ家ポイント~
ボージャックやその他の主要キャラに「幸あれ…!」と思いたくなる一方で、自分自身を振り返る、よいきっかけにもなりそう。
【キャサリン】
Netflix、Amazonプライムビデオ等のストリーミングサービスで最新作を追いかける海外テレビシリーズウォッチャー。webメディア・雑誌などで執筆
文・男の隠れ家デジタル編集部/提供元・男の隠れ家デジタル
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