今年もオンラインにてWatches&Wonders2022が開催された。そこで発表された、“CARTIER(カルティエ)”の最新ウオッチ コレクションを早速お届けしていきたい。
カルティエの今年のテーマは、“カルティエにとって時間とは、単なる計測の対象ではなく、使い方と表現の方法を最大限に引き出すもの”。つまりカルティエにとっての“時間”という概念を、それぞれのコレクションをとおして体現しているという。
この強力なビジョンは、時計デザインでの表現から、ある種の時間の知覚や体感に至るまで、メゾンにおける時間の探求全般に貫かれている。
創業から1世紀以上にわたる時計製造の進歩をとおして確立されたカルティエのスタイルは、いまなお現代の表現方法によって深みを増しているのだ。
》カルティエ – 新作コレクション01
パシャ ドゥ カルティエ
1980年代に誕生し、時代のあらゆる人々に愛されてきた“パシャ ドゥ カルティエ”。
パシャというコレクション自体は80年代より以前に誕生しており、当時メゾンの顧客であったマラケシュの太守(パシャ)のエル・ジャヴィ公にちなんで名付けられている。

1943年に誕生した防水時計用に装備された保護用グリッド。長年、この鮮烈なデザインは採用されていなかったのだが今年復活。歴史的なアーカイブピースが帰ってきたのだ。
メゾンは複雑なバネで構成された四つの微細なクラスプが支える新システムを開発。グリッドを取り外し可能にした。これによりグリッドあり、なしの二通りのデザインが楽しめるのだ。

チャコールグレー文字盤のパシャ ドゥ カルティエも登場。こちらはグリッドデザインから一転、シンプルなクロノグラフと3針モデルで展開した。
ケースもステンレススチールのためゴールドモデルより手頃な価格で入手しやすいほか、シーンを問わず着用できる。



さらにパシャ ドゥ カルティエからは、より機械式時計の楽しみを味わえるムーンフェイズ、スケルトン文字盤、フライングトゥールビヨンを搭載したモデルが登場。
ムーンフェイズモデルはシルバー文字盤をベースとし、インデックス、針、ムーンフェイズディスクなどをブルーに統一することで華麗なコントラストを効かせている。
スケルトン文字盤には、これもまたスケルトナイズされたムーヴメント、キャリバー9524 MCを搭載。大きなアラビア数字インデックス、サークルの中に書かれたスクエアのデザインも相まって、力強いスタイリングが実現した。
またフライングトゥールビヨンモデルに採用された自社製トゥールビヨンのケージは、CARTIERの“C”の字を模したデザインを採用している。
》カルティエ – 新作コレクション02
サントス デュモン

1904年にルイ・カルティエが友人の飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために制作したサントス デュモン。飛行中でも時間が確認できる、初の男性向けウオッチとして誕生した歴史をもつ。
オリジナルモデルのピュアなデザインはそのままに、2022年はボルドーとプラチナや、ベージュとゴールド、またブラックとステンレススチールというまったく異なる三つのバリエーションで展開。
これらはすべて共通して、表面にラッカーを薄く塗って手作業でポリッシュ仕上げがされている。