腹筋はメンズフィジークの選手たちの間でも重視されている部位。「脊柱を丸める」など、動作そのものはシンプルであるが「腹筋よりも先に腰にきてしまう」という人も少なくないだろう。狙った部位にしっかりと効かせる術を鈴木雅が紐解く!
取材・文:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩
「腹筋」は腹直筋、外腹斜筋・内腹斜筋、腹横筋などで構成されている。後頭部に両手を添えて行うクランチでは初動で腹直筋の上部、肘を折りたたみ脇を締める動作で外腹斜筋、さらに丸めこむ動作で腹直筋の下部、上体を起こす動作で腸腰筋、腹横筋が働く。
重要!「クランチとシットアップの違い」
◆クランチ
足を上げて膝、股関節を90度に屈曲させることで上体が起こしづらくなる。つまり腹筋運動をする際は脊柱を丸めるような動きになるため、腹直筋を刺激しやすい。同時に肘を折りたたむような動作をすることで外腹斜筋も収縮しやすくなるボディメイクにオススメの種目。
◆シットアップ
ベンチに足をかけて行う。股関節が屈曲して起き上がる動作になるため腸腰筋や腹横筋といったインナーマッスルも動員される。インナーマッスルも使われるため、あまりにもやりすぎるとウエストが太くなることも。ボディメイクではなく、アスリートはこちらをワークアウトに取り入れることをオススメする。
◆アブドミナル(腹筋)マシン
負荷が体の前に設定されているタイプCYBEXのアブドミナルマシン。膝を軽く曲げ、フットプレートに足(母指球)を乗せる。足幅は広げない。肘を伸ばしてハンドルを持って構え、上体を丸める。腹直筋の拮抗筋である多裂筋、脊柱起立筋に簡単に負荷がかかりやすく腹圧をかけやすい。腹直筋を刺激するときはある程度、腹圧がかけれる状態でないと十分に刺激することはできない。
※アブドミナルマシンのNG動作
前に押すのはNG。上体を丸めて下方向に押し込むこと。
次回は➤腹筋を効率的に鍛えられるマシンの詳しい使用法を解説!
鈴木 雅(すずき・まさし)
1980年12月4日生まれ。福島県出身。身長167cm、体重80kg ~83kg。株式会社THINKフィットネス勤務。ゴールドジム事業部、トレーニング研究所所長。2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2010年からJBBF日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。DMM オンラインサロン“ 鈴木雅塾”は好評を博している。
執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。
提供元・FITNESS LOVE
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