職業を聞かれて「家事手伝い」と答えると、「ニートと同じか」と判断されることは少なくありません。

収入を得るための職に就いていないというだけで、無職やニート扱いされることのある家事手伝い。

本当に家事手伝いとニートは「同じようなもの」なのでしょうか。

家事手伝いとニートは別ものであり、それぞれ異なる点が明確にあります。

この記事では、

  • 家事手伝いとニートが一般的にどう思われているのか
  • 家事手伝いとニートは何が違うのか
  • 家事手伝いから就職するための方法

以上の3つの点について分かりやすく解説していきます。

家事手伝いという自身の立ち位置に不安や疑問を感じている方に、ぜひ読んでいただきたい内容です!

目次
家事手伝いとニートの一般的な認識
家事手伝いとニートの3つの違い

家事手伝いとニートの一般的な認識

家事手伝いとニートの3つの違い | 家事手伝いの経歴から就職する方法
(画像=『キャリアゲ』より引用)

家事手伝いはその名の通り、「家事を手伝っている」人のことを指します。

ここで言う、家事とは以下の広い範囲を含みます。

  • 炊事・洗濯・掃除など一般的な家事
  • 親や持病のある家族の介護

ユーくん そうか。単に親のそばで家事を一緒に手伝うだけじゃなくて、介護も含まれるってことか。

ダルマちゃん そう。親が事情によって家事ができない場合は、家事手伝いが必ず必要になるから、「親代わり」に家事をしているケースもあるよ。

一方でニートに関しては厚生労働省が定めた定義があります。

ニートとは15~34歳の非労働力(仕事をしていない、また失業者として求職活動をしていない者)のうち、主に通学でも、主に家事でもない独身者。
引用:厚生労働省ホームページ

つまり、ニートは社会に出て働くことをせず、また家事もしていない人です。

一方家事手伝いは社会に出て働いてはいないけれど家事をしている人のこと。

ダルマちゃん でもね、最大の共通点「働いていない」という部分のインパクトがかなり大きいから一緒のくくりにされがちなんだ。

世間一般的に、家事手伝いに対する認識はあまりポジティブなものではありません。

その理由は、「働いていない=ニートと同レベル」と判断されるからです。

結局のところ、家事手伝いの定義が曖昧で、仮に「やむを得ない理由で家事手伝いをしている」場合であっても「働きたくないだけでしょ」と思われてしまうのが原因と言えます。

ちなみに、一昔前までは、テレビやインターネットでも「職業:家事手伝い」という記載を多く見かけました。

ユーくん そうだよね!読者モデルとか、テレビに出ている人が「家事手伝い」ってプロフィールに記載していたのを見たことがあるよ!

しかし、このところ職業を家事手伝いとする人たちはほとんどいません。

原因として考えられるのは以下の2点。

  • 社会に出ていないことがマイナスイメージになる
  • 女性が家事をマスターすべきである風潮が古くなった

昔は女性なら「家事手伝い」でも問題ないとされていました。

ところが、今では社会に出て活躍するキャリアウーマンの姿が多くなったことで、世間の考え方が変わってきたのでしょう。

家事手伝いとニートの3つの違い

家事手伝いとニートの3つの違い | 家事手伝いの経歴から就職する方法
(画像=『キャリアゲ』より引用)

家事手伝いとニートは「家事をしている」点でそもそも根本的に違います。

とは言え、世間からニートと同類とみなされてしまう家事手伝い。

この章では、家事手伝いとニートの特徴を3つの項目で分け、異なる点に注目していきます。

1日の過ごし方の違い

家事手伝いの1日はやるべきことが盛り沢山。

そのため、毎日やることがなくて「暇で仕方がない」ということはあまりありません。(もちろん、家事手伝いというのは名ばかりで、ほぼ何も手伝っていない場合は除きます。)

家事手伝いとニートの1日を比較すると、以下のようになります。

▼比較①家事手伝いとニートの1日の過ごし方

家事手伝いの1日ニートの1日
・家族が起きる前に起床
・買い物に行く
・炊事をする
・洗濯・掃除をする
・特にすべきことはない
・好きな時間に起きる
・好きな時間に寝る

ニートは毎日時間を持て余しているケースがほとんどですが、家事手伝いの場合1日の中でやるべきことが常にある状態。

1日を何もせずに過ごすニートと、家事手伝いの毎日は全く違うのがお分かりでしょうか。

ダルマちゃん もちろん家事手伝いをどこまでしているかはその人によるからね。人によってかなり差があるよ。

ユーくん そうだよね。でも一連の家事を全てほぼ自分がメインでこなす場合は、専業主婦並に大変ってことだよね。

かなり重めのウェイトで家事手伝いをしている人なら、「ニートと同じってことでしょ」と言われてムッとするのも無理はありません。

目的意識の違い

家事手伝いとニートでは、目的意識に大きな違いが見られます。

ニートは目的を持たず、ただ「働くという選択肢」を選ばない人のこと。

中には、病気やケガでやむを得ずニートになる人もいますが、多くは「働くことから逃げた」人たちであると言えます。

家事手伝いとニートの目的意識がどのように異なるのかを見てみましょう。

▼比較②家事手伝いとニートの目的意識

家事手伝いの目的ニートの目的
・花嫁修行のため
・持病を持つ家族をサポートするため
・親孝行のため
・働くことを避けるため

家事手伝いにも様々なケースがありますが、どのようなケースであり何かしらの目的があって家事手伝いをしている場合がほとんどです。

一方ニートには「働くことから逃げる」以外の目的が特にありません。

ダルマちゃん 花嫁修行も立派な目的ではあるからね。親孝行や介護も家事手伝いの明確な目的だよ。

ユーくん 親のサポートのため、とか「○○のため」に家事手伝いをしている人がほとんどってことだね。ニートとは確かに違うな。

社会との関わり方の違い

ニートは引きこもりになる傾向が極めて高いことが分かっています。

つまり、ニートになると社会との関わりを極力避ける生活をするようになるということです。

一方家事手伝いの場合は、社会との関わりを意図的に避けることはしない場合が多いため、この点でも家事手伝いとニートは異なります。

▼比較③家事手伝いとニートの社会性

家事手伝いの社会活動ニートの社会活動
・買い物などの目的で外出を頻繁にする
・空いた時間は友達などと交流する
・知人や友達との関わりを避ける
・同居の家族以外との交流がない

家事手伝いをする人たちは、家事の一環で外に出ることが頻繁にあるため、社会から完全に遮断された生活を送ることはあまりありません。

一方ニートは、自ら自分と社会の交流をなるべく断つ傾向があり、社会性は極めて低いと言えます。

ダルマちゃん ニートと違って家事手伝いは引きこもりになることがあまりない、というのが大きな特徴だよ。

ユーくん 確かに家にずっと引きこもってたらできない家事もあるよね。日用品の買い出しとか。

家事手伝いとニートでは、その社会性に大きな違いがあることがお分かりいただけたかと思います。