「日本チェアリング協会」が示しているルール

作詞家・編集者の伊藤雄一さんと、DJの高野政所さんが発足・運営している「日本チェアリング協会(JCA)」では、ルールが7つ示されています。

「椅子ひとつで世界はあなたのリビングルーム」がスローガンです。定められたルールから考えたライターの見解を紹介しますので、チェックしておきましょう。

1:人に迷惑をかけない

当然ですが、周囲の人が迷惑に思うような行為は避けましょう。例えば、静かにお酒を嗜むのはOKだと考えますが、大人数で宴会をするような楽しみ方は不快感を与えてしまいます。チェアリングしている人全員が冷ややかな目で見られることにつながるため、節度を持って時間を過ごすのが大切です。

2:ゴミは持ち帰る。むしろ掃除して帰るのかっこいい

キャンプ場でも意識したいことですが、自分が出したゴミは分別して持ち帰る、見つけたゴミもついでに拾うとよいでしょう。わざわざ「綺麗にしてくれてありがとう」と声をかけてくれる人はいませんが、あなたの行動は見られています。「チェアリングを楽しむ人=素敵」と思ってもらえるような行動を心がけたいものです。

3:市井の人に威圧感を与えない

公園や観光施設の片隅に場所を一時借りてチェアリングを楽しみますが、周囲の人を怖がらせるような行動はしないでください。むしろ、アウトドアチェアで座っている人の方が周囲からしたら不自然に映ります。威圧感を与えるよりも「場所をお借りしています、ごめんなさいね」のような態度の方が好感を与えるでしょう。

4:私有地に無断で立ち入らない

私有地へ勝手に入るのは犯罪です。田舎や山林でチェアリングするときに気をつけたいポイント。日本の土地は、厳密に調べると誰かの所有物です。国有地・私有地の2種類に分かれますが、どこでチェアリングする場合も「楽しんでも大丈夫な場所」かどうかを必ず確認しましょう。

5:騒がない

1の「人に迷惑をかけない」に通ずるものがあります。日中であっても大声を出したり、どんちゃん騒ぎをしたりするのはマナー違反です。静かに自然の風や光を楽しむような過ごし方をしましょう。

6:公共の場を占有しない

チェアリングは、少なからず公共の場所をお借りする楽しみ方です。本来であれば、チェア一つを置く場所さえあれば楽しめます。広い場所を占有する必要はありません。また、混雑しているような場所は避ける方が無難です。

7:装備を増やしすぎてキャンプにならない

普段、キャンプを楽しんでいる人が気をつけたいポイントです。チェア・テーブル・タープ……快適さを求めるとギアの数はいくらでも増やせてしまいます。充実した装備でアウトドアを楽しみたい場合は、素直にデイキャンプをしましょう。

チェアリングを楽しむポイント

【気軽なアウトドア】チェアリングデビューしよう!おすすめチェアやルールをご紹介
(画像=ライター撮影、『暮らし〜の』より引用)

チェアリングは気軽なアウトドアアクティビティです。キャンプ未経験者にとっては、手持ちの装備が少ないため、迷うこともあまりないでしょう。ここでは、チェアリングを楽しむためのポイントを3つに分けて解説します。

ソロ〜2人くらいの少人数

チェアリングは、散歩の延長として楽しみたいアクティビティです。設置場所もキャンプ場ではなく、公園や河川敷などが基本となります。そのため、大人数でチェアリングすると迷惑となってしまう可能性が高まるかもしれません。

ソロ〜2人程度までの少人数で行い、周囲の人から迷惑をかけないような楽し味方を心がけましょう。

荷物は最小限に

チェアリングはキャンプとは異なり、散歩の延長線上にあるアウトドア趣味です。そのため、充実したギアの準備は必要ありません。アウトドアチェアと最小限のものだけを持って、身軽な状態で出かけるようにしましょう。

チェアに座って飲み食いしたい場合も、現地で購入した方が手軽です。追加でギアを準備するとしてもコンパクトテーブルまでとしておいた方がよいでしょう。

迷惑にならない場所選びを

アウトドアチェアだけで楽しめるとはいえ、迷惑にならない場所選びが肝心です。例えば、公道や人通りが多い場所はNG。コンビニやスーパーなどの商業施設も避けてください。また、公園などの公共施設でも、人が集まるような場所は避けた方が無難です。

必要以上に難しく考えると楽しめなくなりますが、「周囲の人に迷惑をかけない」ことを念頭に置いて、可能な限り邪魔にならない場所へチェアを設置してくつろぎましょう。