DRAM(揮発性メモリ)に次いで次世代メモリに挙げられるMRAM(磁気抵抗メモリ)市場が急速に拡大している。
26日、市場調査会社のテクナビオによると、MRAM市場の規模は2024年に9億5271万ドル(約1兆1600億ウォン、約1163億円)規模に成長するという。2020年から2024年までの年平均成長率(CAGR)は39%に達すると予想される。韓国メディア「straightnews」が報じた。(写真:サムスン電子が開発したeMRAM製品=サムスン電子)
MRAMは磁性体素子を利用した非揮発性メモリだ。フラッシュメモリより書き込み速度が約1000倍速く、電力消耗が少ないのが特徴だ。NANDフレッシュのように電力供給が止まってもデータが維持され、データ書き込み速度はDRAMとほぼ同じだ。
現在、MRAM市場の主力製品はSTT(スピン伝達トーク)MRAMだ。T(トランスポーズ)MRAMより電力消耗が少なく確定性に優れているのが特徴だ。また、データの読み込みと書き込み時間が速く、サイズが小さいため、従来のDRAMとSRAM技術に互換できる。
MRAM市場で競争中の主要企業は米国のインテルとクアルコム、ハネウェルと日本の富士通などだ。サムスン電子は2019年3月、28ナノFD-SOI(完全空乏型シリコンオンインシュレーター)工程基盤のeMRAM(内蔵型MRAM)ソリューションを業界で初めて開発し、市場に参入した。
サムスン電子は今年1月、MRAM基盤の「イン-メモリ(In-Memory)コンピューティング」も世界で初めて実現した。イン-メモリコンピューティングとは、メモリ内でデータ保存と演算を同時に行う最先端半導体技術である。
MRAMはデータ安定性が高く、速度が速い長所にも関わらず抵抗値が低く、イン-メモリコンピューティングに採用しても、電力のメリットは大きくなかった。サムスン電子の研究グループはMRAMの限界を従来の「電流合算」方式ではなく、新しい概念の「抵抗合算」方式で低電力設計に成功した。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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