「忙しい」という字は心を亡くすと書きます。忙しく感じると言う事は、心ここにあらずの状態で、自分が本当にやりたいことに集中できず、もどかしい状態にあることを意味します。

「忙しい」と感じる原因はどこにあるのか?
PeopleImages/iStock(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より 引用)

2012年に資産デザイン研究所を立ち上げてから、まもなく10年になろうとしています。

設立当初はセミナー、講演、書籍執筆等で予定を詰め込み、また目黒に住んでいたため、移動にも今よりずいぶん長い時間がかかって、多忙な日々を送っていました。

最近は、資産運用のウェイトが高まり、自分の時間を使う仕事の比率が減りました。お金に働いてもらえるようになったのです。にもかかわらず、ここ数年さらに忙しくなってきたように感じます。

なぜなのでしょうか?

まず考えられるのは、仕事に対する処理能力が落ちてきている可能性です。同じことをするのにも以前よりも時間がかかれば、仕事量を減らしても仕事に取られる時間は変わりません。

あるいは、仕事と遊びの境界線のような時間を費やすことが増えたことが原因なのかもしれません。

ここ数年は新しい仕事をヒントや、情報を得るために、できるだけ幅広い分野の人たちと先入観を持たずに会うようにしています。

実際そこから新しいビジネスが生まれたり、投資アイディアにつながったりしています。

しかし、人と会うのには時間がかかります。特に、ビジネスミーティングではなく、人間関係を構築するのが目的の場合、会食をしたりワインを飲んだりと長時間になることが多いのです。

自分では楽しんでいるつもりですが、スケジュールが入れば、その分自由な時間もなくなり、忙しいと感じるようになってしまうのです。

意識して何もしない時間を作らなければ、次から次へとスケジュールを入れてしまい、結局いつも忙しいと感じてしまう悪循環に陥ります。

自分にとって心地よい状態を実現するのに必要なのは、優先順位を決めて「捨てる勇気」を持つこと。

ライフスタイルを再び見直す時期に来ていることを感じます。

文・内藤 忍

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年3月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

文・内藤 忍/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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