髪が薄くなって目立ってきたという男性はいませんか?髪が薄いというのは、見た目にも影響しますし、周りの目も気になってしまうことも多いでしょう。「男性型脱毛症」のことをAGAと呼んでいます。このAGAの原因とは何なのか、予防対策や効果的な治療方法を徹底解説していきます。
こちらの記事を監修した専門家
【監修して頂いたAGA治療の専門家】
スーパースカルプ吉祥寺
センター長 馬鳥 亮佑先生
【資格】
・毛髪診断士
・発毛技能士
・食品衛生管理者
AGAの主な原因とは?
AGAとは、髪がだんだんと薄くなっていくことを表しています。成人した男性に多く見られるAGAは、思春期を過ぎたあたりからおでこの生え際からあるいは頭頂部から薄くなっていく場合と、両方から同時に薄くなっていく場合とがあります。
髪の抜け毛に悩まされ、薄毛が気になり始めるのです。AGAの原因とは何なのかを見ていきましょう。
AGAの原因①男性ホルモンの分泌
AGAの原因は、男性ホルモンの分泌によるものだと言われています。男性ホルモンは「テストステロン」と呼ばれており、テストステロンは血液から体中へと運ばれていき、5αリダクターゼの働きにより「ジヒドロテストステロン」に変化していくのです。
ジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞にあるアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結びつくことで、成長抑制因子が作られてしまいます。成長抑制因子が増えてしまうことが髪が薄くなってしまう原因となるのです。
つまり、5αリダクターゼの働きが活発であればあるほどジヒドロテストステロンが生成しやすく、AGAを発症しやすい要因の一つとなります。
AGAの原因②遺伝などの先天的な要素
AGAになってしまったことで、真っ先に疑うのは遺伝ではないでしょうか。身内にAGAの方がいたら心配になるのも当然でしょう。実際のところ、AGAが遺伝と関係があるのは事実とされています。
先述した、5αリダクターゼの働きによって、ジヒドロテストステロンが生成されたとしても、必ずしもアンドロゲンレセプターと結びつくわけではありません。アンドロゲンレセプターの感受性が弱ければ、ジヒドロテストステロンと結び付かず、毛母細胞に影響を与えません。しかし、感受性が強ければAGAが発症する可能性は高くなります。
5αリダクターゼの働きが活発であるかどうか、アンドロゲンレセプターの感受性が強いかどうか、この2点が遺伝として受け継がれるため、AGAと遺伝が関係あると言うことができます。
毛髪診断士・発毛技能士 馬鳥先生 母方の祖父がAGAだと50-70%の確率でAGAを発症する可能性があります。
毛髪診断士・発毛技能士 馬鳥先生母方の祖父がAGAだと50-70%の確率でAGAを発症する可能性があります。
AGAの原因③生活習慣の乱れやストレス
生活習慣の乱れやストレスからもAGAが起こる可能性が高いです。食事は好き嫌いなく、きちんと食べていますか?食事が偏っていると、髪に必要な栄養分を摂取することができず、髪の健康な状態を保つことはできません。
また運動不足や睡眠不足などで健康管理を上手に行っていない場合や、仕事など過度のストレスを溜めることで、ホルモンのバランスを崩してしまう原因となってしまいます。健康管理をしっかりと行い、気分をリフレッシュさせるなどストレスを溜めないように生活することで、AGAを防ぐこともできるのです。
AGAの原因④血流の低下や皮脂の分泌過多
髪が育つためには、毛細血管に栄養分を送らなくてはいけません。しかし血流が低下していると、思うように栄養分が髪まで届かなくなってしまい、抜け毛の原因となってしまうのです。
また皮脂の分泌過多の場合、皮脂が頭皮こびりつくことで、毛穴に詰まりが生じたり、頭皮が炎症を起こしたりすることがあります。それが脱毛の原因となるケースもあります。
毛髪診断士・毛髪診断士・発毛技能士 馬鳥先生 分泌過多による抜け毛は脂漏性皮膚炎によるものです。
AGAを予防する対策法は?
AGAにならないようにするためには、日頃からの予防が必要になります。薄毛から脱却して、健康的な髪を取り戻しましょう。AGAを予防する対策法をご紹介していきます。
AGA対策①食生活の見直し
普段の食生活を気を付ける必要があります。髪はたんぱく質からできています。余裕があるほどのたんぱく質を手に入れるためにも、たんぱく質が多く含まれている、たんぱく質を作る働きをする「亜鉛」を摂取してください。
さらに、血液の流れを良くするために「ビタミン」が多く含まれているものを選ぶようにしましょう。また、食べ物だけではなく、食事をする時間にも注目してみてください。髪の毛の成長促進効果が期待できる午後22時~午前2時の間は食事を摂るのは避けることが大切です。
本当なら髪にまで栄養が行き渡らないといけないのに、食事をすることで、お腹の中に血の流れが留まってしまうため、頭皮にまで栄養分が染み渡らず、その結果髪への成長を妨げてしまうことになります。食生活の見直しと、食事をするタイミングにも気を付けて予防を心がけてください。
AGA対策②質の良い睡眠を心がける
髪を成長させるためには、質の良い睡眠も必要不可欠です。午後22時~午前2時までは成長ホルモンを分泌させるゴールデンタイムとも言われています。このゴールデンタイムの間に睡眠を取ることで、髪への成長を促すことができるのです。
仕事や家庭の事情でこの時間に睡眠を取ることができないという方もいるのではないでしょうか。ゴールデンタイムに睡眠を取れない場合、睡眠時間を6時間以上は取るようにすることが大切です。また、深い睡眠時に成長ホルモンが多く分泌されると言われているため、ぐっすり眠りましょう。
なかなか寝付けないという方は、就寝前に自分なりにリラックスできることをしてから眠るようにすると、深い睡眠を取ることができるようになるはずです。
AGA対策③シャンプーの方法を見直す
シャンプーは毎日しているけれど、正しい方法でシャンプーできていないという方もいるでしょう。シャンプーの方法を見直すことで、AGAを予防することもできます。シャンプーをする時は、頭皮をしっかり洗うことが大切です。
頭皮をマッサージしながら洗いましょう。頭皮マッサージを併用することで、AGA予防の効果もアップします。すすぎは、頭皮を洗っている時よりもしっかりと時間をかけて行うことがポイントです。頭皮の炎症や皮脂過多で悩んでいる場合は、育毛シャンプーを使用することをおすすめします。
AGA対策④ストレスを溜めないようにする
ストレスを溜め込んでしまっている方は、ホルモンが低下している状況にあります。血の流れが悪くなるため、髪に必要な栄養分を与えることができなくなる可能性があるのです。
頭皮のためにも、精神的な面から見ても、ストレスは溜めずに発散することが大切です。趣味を楽しんだり、自分の好きなことに没頭して気分をスッキリさせましょう。
AGA対策⑤喫煙や過度の飲酒をやめる
喫煙や過度の飲酒は、健康面から見ても控えめにしなければいけないものです。喫煙や過度の飲酒は、頭皮にも影響を及ぼします。頭皮の血行を悪くし、髪に十分な栄養が行き渡らなくなってしまうのです。
いきなり喫煙は飲酒を絶つというのは難しいでしょう。AGAの予防のことも考えて、少しずつ減らしてみてはいかがでしょうか。