サムスン電機は21日、釜山(プサン)事業所に次世代半導体パッケージ基板(FCBGA)工場の増築と生産設備構築のため、約3000億ウォン(約295億円)規模の投資を進めると発表した。韓国メディア「MTNニュース」が報じた。(写真:半導体パッケージ基板=サムスン電機)
サムスン電機によると、同社はこれに先立ち、ベトナム生産法人に約1兆3,000億ウォン(約1278億円)規模のパッケージ基板生産施設への投資を決定した。今回の追加投資で、パッケージ基板の増設に投入される金額は1兆6,000億ウォン(約1573億円)規模へ増えた。
サムスン電機は「今回の投資を通じ、半導体の高性能化および市場成長に伴うパッケージ基板の需要増加に積極的に対応し、高速成長中のパッケージ基板市場の先取りとハイエンド級製品の進入のための基盤を構築する計画」と明らかにした。
パッケージ基板は、高集積半導体チップとメイン基板を連結して電気的信号と電力を伝達する。高性能・高密度回路連結を要求するCPU(中央処理装置)、GPU(グラフィック処理装置)に主に使用される。
特に、ビックデータやAIのような高性能分野に必要なパッケージ基板は、基板製品の中で微細回路の実現、大面積化、層数拡大などの技術的な難易度が最も高く、後発企業の参入が難しい事業だ。
ハイエンド級パッケージ基板市場は、高速信号処理が必要な多様な応用先の需要が増え、中長期的には年間20%水準に成長するものと見込まれる。
特にCPUの性能発展で基板の層数が多くなり大型化を中心に需要が増え、業界の供給拡大にもかかわらず2026年までパッケージ基板の確保が困難になると予想される。
サムスン電機のチャン・ドクヒョン社長は「半導体の高性能化およびAI・クラウド・メタバースなどの拡大により、半導体メーカーが技術力のあるパッケージ基板パートナーを確保することが非常に重要になっている」とし「サムスン電機は顧客に新しい経験を提供できる技術開発に集中し、競争力を高める計画」と明らかにした。
提供元・コリア・エレクトロニクス
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